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Posted on 2025年07月09日 11:15

猛暑地獄の西武ベルーナドーム「大規模ミスト噴霧」開始の「ナマ賛否」と「根本解決の方法」

2025年07月09日 11:15

 西武ライオンズの本拠地ベルーナドームのゲートをくぐると、ドーム内にこもった熱気が一瞬、ひんやりとした霧にかき消される。西武球団が7月8日から稼働させた、大規模ミスト設備の効果だ。

 開場から試合終了まで(インプレー中を除く)、頭上と柱元から15秒間で約19.2リットル(天井)と約4リットル(足元)のミストを不定期に噴霧。球場内の温度は最大で5度ほど低下し、ひんやりとした涼感を観客に提供する。

 8月9日の楽天戦からは、一・三塁側コンコース入り口上部のノズル群が稼働を開始。1回あたり1分30秒ずつ「滝演出」を放水し、開場から7回裏終了まで複数回にわたって、ライトアップと組み合わせる「BIG WATERFALL」が、視覚と体感の両面で観戦体験を変えるという。

 観客の感想を拾ってみると…。
「バックネット裏通路でミストを浴びると、汗がスーッと引く」
「冷気で集中できる」
「噴霧直後しか効かない」
「湿度だけ上がって蒸し暑い」
「飛んでくるボールがぼやけて見づらい」
 賛否両論のようである。

 一方、マウンドではこんな場面があった。7月8日に先発登板した渡邉勇太朗が右内転筋の張りのため、2回4安打1失点で緊急降板。大事をとって早期交代した。

 西口文也監督は「ちょっと張りが出たみたい。何事もなかったみたいです」と軽症を強調したが、6月27日の日本ハム戦で今井達也が熱中症によって緊急降板した事例や、隅田知一郎の体調不良が重なり、「ミストによる湿度上昇が選手に負担をかけたのではないか」との推測がある。

 ベルーナドームは屋根が全面を覆う一方で風通しが悪く、熱と湿気がこもりやすい構造。今年の猛暑長期化を前に、観客の快適性向上と選手の健康維持を両立させる対策は喫緊の課題だ。

 今後はミストの噴霧頻度、量、設置場所を実測データで細かく調整し、効果的な運用を詰めることが不可欠となる。だがそれだけでは根本解決とは言えず、施設そのものを見直すべきだ、との指摘も出ている。

 中長期的には完全ドーム型新球場の建設、あるいは既存ドームの大規模な空調・構造改修といった抜本的ソリューションが待たれる。単なる「涼感演出」にとどまらず、持続的かつ多面的な環境改善策を検討することこそが、観客サービスと選手のパフォーマンス維持を両立させるカギとなろう。

「夏場、いちばん投げたくない球場」という悪評を払拭できるのはいつなのか。

(ケン高田)

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