スポーツ

競馬エージェント(4)惨敗後に「不調」を暴露され…

 騎手の右腕となって馬を手配し暗躍するエージェント。その存在や人間関係を巡っては、さまざまな「事件」も起きていた。裏切り、調整、謝罪、包囲網形成‥‥そのトラブル処理の舞台裏をクローズアップする。

 さる調教師が言うように、「今や彼らなしに競馬は回らない」という存在となったエージェント(騎乗依頼仲介者)。主に競馬専門紙のトラックマンが「兼業」し、独立してフリーとなっている者もいる。リーディングを取るのもエージェントの腕しだいと称されるほど、その影響は甚大なのだ。だが、すんなりとその制度が確立したわけではない。

 80年代後半、エージェントの存在を認めようとしなかったJRAが、それを最初に始めた「先駆者」である「競馬研究」の名物トラックマン・松沢昭夫氏を排除しようとしたことがある。

 前号で書いたように、松沢氏は当時、担当する岡部幸雄とその騎手仲間で騎乗馬のやりくりをしていた。加えて「競馬研究」の「今日の岡部」というコーナーで、騎乗馬についてのジャッジも行っていた。この行為が「競馬の公正面上、好ましくない」と判断されたのだ。ところが、

「騎手のダブルブッキングが多発して、現場から『彼がいなくては馬の手配に困る』という声が上がったのです。それでしぶしぶJRAも折れたというわけです」(競馬サークル関係者)

 エージェントを専門紙記者が兼ねることは、馬券を買う競馬ファンにとっても重大な問題だ。

 11年の菊花賞。「競馬エイト」のヒロシ氏は、みずからがエージェントをする後藤浩輝が乗る6番人気のベルシャザールに自信の◎を打った。が、ベルシャザールは17着と惨敗。期待を裏切ってしまう。

 それだけならよくあることで済ませられるが、後藤がツイッターで、〈レース中にDDSP(喉の気道が狭くなる病気)を発生していた。元々、喉が怪しかった馬なので‥‥〉とつぶやいたことで、大問題となった。

 ヒロシ氏の予想に乗ったファンから「ヒロシ氏は喉が弱いことを知っていたのか、知らなかったのか。知っていても勝負になると信じて◎を付けたのか。自分の担当している騎手が乗る馬のことなので、ちゃんと説明してほしい」という苦情が「競馬エイト」編集部に殺到したというのだ。

 ヒロシ氏は周知のように、「スーパー競馬」(フジテレビ系)でパドック診断も行っているが、その際、後藤の乗る馬にマイナス点はまず付けないと言われる。

カテゴリー: スポーツ   タグ: ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    ゲームのアイテムが現実になった!? 疲労と戦うガチなビジネスマンの救世主「バイオエリクサーV3」とは?

    Sponsored

    「働き方改革」という言葉もだいぶ浸透してきた昨今だが、人手不足は一向に解消されないのが現状だ。若手をはじめ現役世代のビジネスパーソンの疲労は溜まる一方。事実、「日本の疲労状況」に関する全国10万人規模の調査では、2017年に37.4%だった…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

    藤井聡太の年間獲得賞金「1憶8000万円」は安すぎる?チェス世界チャンピオンと比べると…

    日本将棋連盟が2月5日、2023年の年間獲得賞金・対局料上位10棋士を発表。藤井聡太八冠が1億8634万円を獲得し、2年連続で1位となった。2位は渡辺明九段の4562万円、3位は永瀬拓矢九段の3509万円だった。史上最年少で前人未到の八大タ…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
都はるみ「引退⇒復帰⇒活動停止」そして矢崎滋と東北ビジネスホテル暮らし/壮絶「芸能スキャンダル会見」秘史
2
岩城滉一「舘ひろしと昔はほぼ毎日一緒にいた」/テリー伊藤対談(3)
3
挫折の末に大谷翔平の妻になった「バスケ元日本代表」真美子夫人のアスリート人生
4
前園真聖マヌケ大失態!RX-7を買って運転免許合宿に行ったらひとり取り残された
5
見た者すべてを不幸に!「世界一呪われた絵」に潜む「奴隷82人の残虐拷問死体」