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記事全文を読む→最新版芸能界「派閥争い」大研究<「覇権の歴史」座談会>(2)新井浩文は「小栗会」出禁に
石川 80年代に入ると、歌番組が隆盛になり、アイドル全盛期を迎えました。アイドルたちによる派閥も散見されるようになります。中でも力を持っていたのが、早見優、松本伊代、堀ちえみら、「花の82年組」が中心となったグループでした。アイドルの恋愛禁止が今よりもっと厳しかった頃、この3人が中心となって頻繁に飲み会を開いていたのです。男性アイドルや俳優なども参加していて、今で言う合コン的な側面が強かったようです。ちなみに、薬丸裕英が石川秀美とつきあいだしたきっかけとなったのも、この派閥の飲み会でした。
佐々木 お笑い界で言えば、70年代漫才ブームに乗っかって、メキメキと頭角を現したのが島田紳助率いる「紳助一派」です。吉本には、絶対に先輩が後輩におごるという伝統があります。紳助はかなり面倒見がいい性格で、その伝統を堅守し、当時から大勢の後輩を誘って飲み会を開いていました。
松本 その後、紳助一派の名が特にとどろくようになったのは、05年から放送されたバラエティー「クイズ!ヘキサゴンII」でしょう。この頃になるとグループのメンバーはお笑いから、紳助さんがMCを務める番組に出演するタレントが中心に。Paboや羞恥心といったユニットプロデュースの成功によって紳助一派はものすごい力を持つようになります。紳助の引退がなければ、きっと現在の派閥の勢力図はまったく違うものになっていたはずです。
石川 ただ、今は芸能界全体で、スキャンダルの発端になりかねない大規模な飲み会は忌避される傾向にあり、どこも縮小傾向にあります。そんな中、綾野剛、山田孝之、吉田鋼太郎、ムロツヨシなどの豪華なメンバーが集う小栗旬主催の派閥「小栗会」は数少ない拡大派閥と言っていいかもしれません。小栗はとてもマメで面倒見がいい性格の持ち主で、彼が一声かければ毎回20~30人は軽く集まるそうです。
松本 もっぱら小栗会は演技論を闘わす場で、つかみ合いの場面もたびたびだとか。それでも小栗会に人が集まるのは、小栗の熱い性格にあるようです。
石川 ある時の小栗会で、ムロツヨシが新井浩文を連れて来たことがあった。すると、飲んでいるうちに言葉遣いが荒くなっていく新井を見た小栗は、彼のことを「怖い」「もう来てほしくない」と周囲に漏らし、やんわり彼を出禁にしたのです。その後、新井は逮捕されましたが、そのまま新井が小栗会に参加していれば、犯行現場が、会の開かれる小栗の自宅だった‥‥なんてことになった可能性も十分考えられます。小栗の勘と、リーダーとしての判断は正しかったと言えるでしょう。
佐々木 かつては大御所たちの権力目当てに芸能人の派閥が結成される、というのは珍しいものではありませんでしたが、今ではそんな大御所による飲み会は嫌われる傾向にあります。また大御所と呼ばれるタレント自体も高齢化しており、簡単にコミュニケーションをとることができる飲み会を開く元気もない。業界全体が年老いているんです。今後、六本木野獣会や和田会、紳助一派のような、大規模派閥が誕生するのは難しい時代かもしれませんね。
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