社会
Posted on 2019年12月23日 05:55

医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<大人の風疹>「男性発症率が高く感染力はインフル以上」

2019年12月23日 05:55

 かつては子供の病気と思われていた「風疹」だが、最近では9割近く大人が発症するという。しかも多くは女性より男性が発症している。

 昨年夏には首都圏を中心として、抗体がない30~50代の男性が主な感染源となって、職場などで感染が広まって多くの風疹患者が出た。そのため、昨年12月には厚生労働省から、感染リスクが特に高いとみられる39~56歳の男性を対象として、2019年から約3年間、免疫の有無を調べる抗体検査とワクチン接種を原則無料にするという発表がなされた。無料の背景には、ワクチン接種には最大1万円程度、抗体検査には約5000円の費用がかかるのがハードルとなっていると考えたためだ。

 なぜ女性より男性が多く発症するのか。それは、風疹は、先天性風疹症候群を防ぐことに主眼が置かれていたため、ワクチン接種は1977年から女子中学生を対象に行われていたからだ。ちなみに、男子全員に接種するようになったのは95年からである。

 風疹の主な症状は、小さく赤い発疹が全身に広がって、発熱、リンパ節の腫れ、目の充血、咳などの症状が出て、まれに関節痛が出る場合もある。大人がかかると、長期化・重症化しやすい。

 風疹は咳やくしゃみの飛沫で広がり、感染力はインフルエンザよりも強く、1人の患者から7~8人にうつるといわれる。

「風疹にかかったことがある人は二度とかからない」と言われているが、過去に風疹にかかっていても、予防接種を受けることによって、特に副作用などの問題が起こることはない。免疫をいっそう強化する効果もある。

 自分が風疹にかかったか、予防接種を受けたことがあるか把握していない人は、ぜひ予防接種を受けることをおすすめする。

田幸和歌子(たこう・わかこ):医療ライター、1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経てフリーに。夕刊フジなどで健康・医療関係の取材・執筆を行うほか、エンタメ系記事の執筆も多数。主な著書に「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」(太田出版)など。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2026年01月14日 07:30

    昨年あたりから平成レトロブームを追い風に、空前の「シール」ブームが続いている。かつては子供向け文具の定番だったシールだが、今や「大人が本気で集めるコレクターズアイテム」として存在感を放つ。1980年代から90年代を思わせる配色やモチーフ、ぷ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年01月19日 07:30

    鉄道などの公共交通機関で通勤する人が、乗車の際に使っている定期券。きっぷを毎回買うよりは当然ながらお得になっているのだが、合法的にもっと安く購入する方法があるのをご存じだろうか。それが「分割定期券」だ。これはA駅からC駅の通勤区間の定期券を...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年01月22日 07:30

    今年も確定申告の季節がやってきた。「面倒だけど、去年と同じやり方で済ませればいい」と考える人は少なくないだろう。しかし、令和7年分(2025年分)の確定申告は、従来の感覚では対応しきれないものになっている。昨年からの税制の見直しにより、内容...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/2/3発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク