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記事全文を読む→医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<ストレートネック>「一度形成されると簡単に元には戻らない」
スマホの使用や長時間のデスクワークで、本来なら首が湾曲しているのに、まっすぐになってしまう「ストレートネック」に悩む人が増えている。
そもそも人間の頭は重く、成人で体重の約10%と言われている。頸椎(首の骨)は、30~40度で緩やかに湾曲しており、頭の重さの耐圧を分散させることによって、体全体でバランスよく支えている。ところが、長い間の姿勢の崩れや頸椎の疲労などによって、ストレートネックが発症する。すると、本来は体全体で支えていた頭の重さが首だけに集中してしまい、首周りの筋肉や神経に大きな負担を与えてしまう。
そのため、首から肩にかけての筋肉が緊張して血流が悪くなり、慢性的な首の痛みや肩凝りなどの症状が現れる。さらに症状が悪化すると、首の神経の圧迫によって、頭痛や手足のしびれ、めまい、吐き気などを引き起こしてしまう。
特に現代人は、肩凝りや首の疲れがある状態が当たり前になりつつある。そのため不調になかなか気づかず、手足のしびれの症状が出て初めて、整形外科を受診するケースも多い。
治療方法としては、電気治療やマッサージ、整体、首の牽引など、さまざまなものがある。症状がひどくなれば、筋肉の緊張を緩める薬を内服したり、末梢性神経障害の治療に広く用いられるビタミンB12(メチコバール)などを内服したりするケースもある。重症の場合には、外科的処置が必要になることも。
ストレートネックは長い時間をかけて形成されるので、一度なってしまうと、簡単には元に戻らない。日頃からの姿勢の見直しが特に重要になってくる。また、パソコンやスマホを使用する際には、10分程度休憩を挟むようにするのがベスト。デスクと椅子の高さのバランスや、枕の高さなどを見直してみるのも有効だ。
田幸和歌子(たこう・わかこ):医療ライター、1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経てフリーに。夕刊フジなどで健康・医療関係の取材・執筆を行うほか、エンタメ系記事の執筆も多数。主な著書に「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」(太田出版)など。
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