芸能

天才テリー伊藤対談「伊藤銀次」(4)ニューアルバムは懐かしく心地いい

テリー 僕、その頃「天才たけしの元気が出るテレビ!!」の演出をやっていたでしょう。ライバル番組の「イカ天」の弱点はどこだろう、と思って見ていたんです。

銀次 さすが、そこはプロの目線ですね。

テリー それで気づいたんです。「この子たちは確かに歌や楽器はうまいけれど、たぶんダンスは下手なんじゃないのか?」と。そこで企画したのが「ダンス甲子園」なんですよ。

銀次 ああ、なるほど!

テリー 「イカ天」がなければ、あのコーナーは生まれなかったですね。

銀次 それはうれしいな。自分が関わった番組がそんな影響を与えていたなんて‥‥。それはちょっと誰かに自慢したくなりますね。別に僕が何をしたってわけじゃないですけれど。

テリー イカ天からの延長ですけれど、銀次さんから見て今の音楽シーンはどんなふうに見えていますか。

銀次 昔は英語ができないと日本のロックは世界に通用しない、なんて言われていましたけれど、今はインターネットがあって、YouTubeを通してピコ太郎が世界中でブレイクするような状況じゃないですか。それこそ歌詞の意味じゃなくて、ノリというか「心地のいい周波数」が伝わればいい、みたいな感じになっている気がするんですね。だから、今の若い人たちはいろんなチャンスがあると思うし、そういうところを研究して世界に羽ばたいてほしいですね。もっとも僕自身は、これから新しいことをしようとは思いませんけれども(笑)。

テリー 言われてみれば、今回の「RAINBOW CHASER」も、ちょっと懐かしい感じのメロディーですよね。

銀次 最近のJ-POPは、みんなすごく難しいことを歌っているので、「だったら、こっちはそうじゃなくてもいいだろう」と。

テリー フフフ、逆張りでいくわけですね。

銀次 若い頃は「時代の最先端にいたい」「こういうふうに聴いてもらいたい」みたいな気持ちが強かったですが、今はもうそういうのは気にしていません。特に今回は曲を書くにあたってかまやつ(ひろし)さんのスタイルを意識しました。鼻歌で口ずさめるようなメロディーで、歌詞はいろんなものをそぎ落として。

テリー そう、すごくシンプルですよね。一度聴いたら、すぐ歌えそうな感じ。

銀次 聴くと気持ちがパッと晴れて、でもその奥に何かメッセージがあるような形にできたらな、と思いながら作りました。

テリー そぎ落とすって、言葉は簡単ですけれど、とても勇気がいりますよね。

銀次 ええ、でも自分のセンスを信じることができれば、それは可能ですから。

テリー デビューから48年、これからはどんな活動をされていきますか。

銀次 音楽って、それ自体がなくても生きていけるものですけれど、それでも音楽を必要としてくれる人たちはいっぱいいるし、ライブをやると、みんな貴重な時間を犠牲にして来てくれるわけじゃないですか。だったら、僕は人に喜んでもらえる音楽をやりたいです。

テリー なるほど。

銀次 実際、子供の頃から人を笑わせたりするのが大好きでしたから、これからも音楽でみんなをハッピーにしていきます。

テリー まさにみんなが「ウキウキ」を「WATCHING」できる音楽、ですね。

銀次 そう、最高のウキウキミュージックを。

◆テリーからひと言

 一度話しだすと止まらなくて、それがまた実におもしろい。驚いたなァ。今後も世界をハッピーにするウキウキミュージック、期待しています!

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