スポーツ

新大関・琴奨菊の土俵際がぶられまくり伝説(1)実はチキンハートの新大関

がぶり寄りの琴奨菊が大関に昇進した。日本人大関の誕生は実に4年ぶりで、横綱へ期待の声も高まっている。剣豪・宮本武蔵の「万理一空」の境地を目指す円熟の青年大関だが、母校・明徳義塾時代には先輩の朝青龍からイジメの洗礼を受け、タジタジだったというのだ─。

実はチキンハートの新大関
「『万理一空』の境地を求め、日々努力精進いたします」
 剣豪・宮本武蔵の「五輪書」から引いた言葉を口上に、琴奨菊(27)が念願の大関に昇進した。 
最近では珍しい、素直で真面目な力士の素顔について、佐渡ヶ嶽部屋関係者が言う。
「琴奨菊はまるで下戸。筆まめで、趣味といえばブログ制作です。昨年相撲界の八百長騒動のさなか、ギャンブルに興じていたとして、謹慎処分になりましたが、やっていたのは花札。犯罪性は限りなく薄い。でも、ヤツは『後援者に面目ないことをした』と言って、謹慎中に後援会関係者約300人に宛てて詫び状を出した。しかも、全員手書きです。普通なら、1通だけ手書きでそのコピーを郵送するところですが、全部直筆でした。いや、もう生真面目なんですよ」
 後援者は琴奨菊からの心の籠もった詫び状を受け取って、あらためてファンになったというが、実は大関獲りを念頭に昨年から始めたのが写経だった。
 スポーツ紙記者が言う。
「ひとりひとりに直筆の詫び状を書いていたら、知らず知らずのうちに心が落ち着いてきたそうです。だったら、写経をやってみるのもいいと、知人から勧められたのがきっかけでした。写経は般若心経を一字一句写していくものですが、ぜひやってみようと江東区にある深川不動尊に足を運び、写経するようになったんです。琴奨菊の謙虚さを表すのが、写経した紙に記す願い事。『大関昇進』と書くのかと思いきや、『感謝の心』と書いたのです」
 明徳義塾の先輩、朝青龍なら「大相撲制覇」とでも書きそうなところだが、まるで地味な人柄なのだ。
 大関昇進を目前にして、もう一つ琴奨菊が行っていたことがある。それはメンタルトレーニングの一つとしての呼吸法である。
「琴奨菊は知る人ぞ知るチキンハートです。小心さを克服するため、大関昇進のかかる名古屋場所が始まる前、東海大学体育学部で応用スポーツ心理学を研究する高妻容一教授のもとを訪ねた。そこで受けたテストでもメンタル面が弱いと判明したそうです。高妻教授は、土俵上でなぜ琴奨菊のふだんのリズムが崩れやすいかを分析した。結果、立ち合いで相手をにらむという行動に着目。それが呼吸を乱していると結論づけました。琴奨菊は平常心を保つために、意識して深呼吸をするといいとアドバイスされ、それを実践していたといいます」(前出・スポーツ紙記者)
 実はあの「世界の王貞治」も丹田呼吸法を実践して、一本足打法を完成させたし、千代の富士も呼吸法をマスターして一時代を築き上げた。琴奨菊のメンタルトレーニングはすこぶる意義深いことだったのだ。

カテゴリー: スポーツ   パーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    ゲームのアイテムが現実になった!? 疲労と戦うガチなビジネスマンの救世主「バイオエリクサーV3」とは?

    Sponsored

    「働き方改革」という言葉もだいぶ浸透してきた昨今だが、人手不足は一向に解消されないのが現状だ。若手をはじめ現役世代のビジネスパーソンの疲労は溜まる一方。事実、「日本の疲労状況」に関する全国10万人規模の調査では、2017年に37.4%だった…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

    藤井聡太の年間獲得賞金「1憶8000万円」は安すぎる?チェス世界チャンピオンと比べると…

    日本将棋連盟が2月5日、2023年の年間獲得賞金・対局料上位10棋士を発表。藤井聡太八冠が1億8634万円を獲得し、2年連続で1位となった。2位は渡辺明九段の4562万円、3位は永瀬拓矢九段の3509万円だった。史上最年少で前人未到の八大タ…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
JR東日本に続いて西と四国も!「列車内映像」使用NG拡大で「バスVS鉄道旅」番組はもう作れなくなる
2
【ボクシング】井上尚弥「3階級4団体統一は可能なのか」に畑山隆則の見解は「ヤバイんじゃないか」
3
これはアキレ返る!「水ダウ」手抜き企画は放送事故級の目に余るヒドさだった
4
舟木一夫「2年待ってくれと息子と約束した」/テリー伊藤対談(3)
5
リストラされる過去の遺物「芸能レポーター」井上公造が「じゅん散歩」に映り込んだのは本当に偶然なのか