社会

小泉進次郎を悩ます“父・純一郎”の「脱原発」(3)阿部総理の反応はいかに?

20131024s

 政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏は、進次郎氏の本音は別のところにあると見ている。

「震災後は他のどの議員よりも被災地を訪れてる進次郎氏は、その現状を知るだけに、原発推進とは思っていない。むしろ、本音では父親と同じように『脱原発』の考え方の持ち主です」

 実際に、震災から3カ月後に行われた講演で、進次郎氏はこう話している。

「同じ『脱原発』でも、人によって時間軸が違うのです。重要なのは『脱原発』するにしても、『いつなのか』なのです。私は原発以外の自然エネルギーの可能性を模索するのが、日本の将来にとって好ましいと考えています。しかし、今日すぐにスイッチオフという考え方は取りません」

 言葉の過激さこそないが、父親が講演で述べている内容とほぼ合致している。ということは、小泉氏の一連の「脱原発宣言」は上役に対しておとなしい息子への叱咤激励ということなのだろうか。

「むしろ、自分の弟子に当たる安倍総理へのメッセージなのではないでしょうか。支持率をキープしたまま、消費増税までこぎつけた安倍総理ですが、本当に憲法改正まで成し遂げるつもりならば、より高い国民の支持が必要です。独特の政局の勘を持っていた小泉氏ですから、今こそ『脱原発』を唱えたほうが得策だという思いがあるのでしょう」(前出・鈴木氏)

 ところが、安倍総理には、小泉氏の本意が届いていないようだ。前出・政治部デスクはこう話す。

「新聞などで小泉氏の発言が取り上げられると、総理は『小泉さんらしい言い方だ』と話し、『同じ総理経験者でも中国寄りの鳩山氏よりはマシだ』という趣旨のことを話したそうです。野党からも小泉氏の発言を容認する声ばかりでなく、『無責任だ』という声も上がっており、総理はそれに気をよくしているのかもしれません。原発の輸出だけでなく、福島第一原発で培った廃炉技術も海外への輸出をもくろんでおり、小泉氏が何を主張しようが、総理の原発推進の考えに変わりはないようです」

 しばらくは、小泉氏の“暴走”はやみそうになく、進次郎氏も政府内で肩身の狭い思いが続くことになりそうだ。

カテゴリー: 社会   タグ: , , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

    338173

    昼間に居眠りをしてしまう─。もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<紫外線対策>目の角膜にダメージ 白内障の危険も!?

    337752

    日差しにも初夏の気配を感じるこれからの季節は「紫外線」に注意が必要だ。紫外線は4月から強まり、7月にピークを迎える。野外イベントなど外出する機会も増える時期でもあるので、万全の対策を心がけたい。中年以上の男性は「日焼けした肌こそ男らしさの象…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<四十肩・五十肩>吊り革をつかむ時に肩が上がらない‥‥

    337241

    最近、肩が上がらない─。もしかしたら「四十肩・五十肩」かもしれない。これは肩の関節痛である肩関節周囲炎で、肩を高く上げたり水平に保つことが困難になる。40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と年齢によって呼び名が変わるだけ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
【戦慄秘話】「山一抗争」をめぐる記事で梅宮辰夫が激怒説教「こんなの、殺されちゃうよ!」
2
神宮球場「価格変動制チケット」が試合中に500円で叩き売り!1万2000円で事前購入した人の心中は…
3
永野芽郁の二股不倫スキャンダルが「キャスター」に及ぼす「大幅書き換え」の緊急対策
4
巨人で埋もれる「3軍落ち」浅野翔吾と阿部監督と合わない秋広優人の先行き
5
「島田紳助の登場」が確定的に!7月開始「ダウンタウンチャンネル」の中身