「必殺仕事人Ⅴ」や「大江戸捜査網」など、痛快娯楽時代劇に数多く出演する京本政樹(52)だが、デビュー当初は時代劇は好きではなかったという。デビューから「必殺」に出演するまでの7年間、いろいろな人にシゴかれるうちに、時代劇のおもしろさに目覚めた。
*
「立ち回りやセリフ回し、武士と町人の眉の描き方の違いなど、時代劇の所作を教えてくださったのが、大川橋蔵さん。僕の師匠です。
『銭形平次』に魚屋善太という役でレギュラー出演した時(80.82年)、『京ちゃんはこんな感じのカツラをかぶったほうがいいよ』と、20歳そこそこの僕を物凄くかわいがってくださって。舞台に呼ばれた時、初めて自分のカツラを作ってもらいました。それから2~3年、橋蔵先生に時代劇のノウハウを叩き込まれました」
橋蔵親分から教わったメイク姿で京都の撮影所を歩いていた時、「キミ、名前は?」と声をかけてきたのがあの深作欣二監督だった。真田広之、薬師丸ひろ子主演の映画「里見八犬伝」(83年・東映)の犬塚信乃役を探していて、「この役は二枚目中の二枚目、美剣士がやらなきゃいけない」と京本を推薦した。それから半年間、立ち回りや乗馬など過酷な修業が続いた。
「とにかく土、日曜になったら、雨の日も風の日も強制的に行かされるんです。台風の日はさすがに馬には乗れないと思ったら、『嵐の中を走る姿を撮ることもあるんだ』と、どなられましたね。撮影中は、深作監督にシゴかれまくりました。3日3晩、カツラを外させてもらえなかったことも。立ち回りを何回も繰り返していると、後ろから『京本のために何回撮り直すんだよ!』というスタッフの声も聞こえてくるんですよ」
そんな状況の中、大川橋蔵が「この作品で京ちゃんはスターになる」と、自分が出演しているわけでもないのに、カツラ合わせや衣装合わせに立ち合って、自身の当たり役の「新吾十番勝負」みたいにしてやってほしい、とアドバイス。ポニーテールの前髪の若武者が生まれたという。これが「必殺」の組紐屋の竜の髪形の原型になる。
「『里見八犬伝』は大ヒットし、僕は必殺シリーズに抜擢されました。プロデューサーに『どんな役ですか?』と聞いたら、『三田村邦彦君と同じ』。飾り職人の秀役の三田村さんって、首筋刺しの技じゃないですか。てっきり、その後釜だと思い、箸をクルクル回す稽古などしていたんです。ところが、中条きよしさんが演じた三味線屋の勇次のような絞殺技と知らされ、『エーッ!?』とビックリです(笑)」
-
-
人気記事
- 1
- 「花咲舞が黙ってない」第3シリーズ「主演候補」は今田美桜のほかにもうひとりいた
- 2
- やす子に異変!最大のストレス発散法「貯金額を見る」で大いに問題になること
- 3
- 【悲願構想】巨人「築地ドーム球場建設」2034年に本拠地移転でついに「松井秀喜監督」を誕生させる
- 4
- テレビ朝日・斎藤ちはるアナ「ラグビー姫野和樹とお泊まり交際」に局内大歓迎の理由
- 5
- 佐々木朗希・佐藤輝明・堂林翔太の「欠陥プロ野球カード」に「マニア大量購入⇒高額転売」のウハウハ
- 6
- ヤクルト・高橋奎二「メッタ打ち」で板野友美が大炎上の悩ましい災難
- 7
- 宇宙人との交信記録も!西アフリカ奥地の超断崖絶壁で暮らすドゴン族「謎のシリウス神話」
- 8
- 「秘密音響兵器」でアメリカ諜報部員の脳細胞を損傷!プーチンが仕掛けた「ハバナ症候群」の戦慄現場
- 9
- 【メジャー発掘秘話】上原浩治レッドソックス移籍「最大の決め手」は「痔の手術経験者のトイレ事情」
- 10
- 斎藤恭代「飼い猫のごはんを手作りしたら飛びついて食べました」/旬のグラドル直撃インタビュー
-
急上昇!話題の記事(アサジョ)
-
働く男のトレンド情報(アサ芸Biz)
-
-
最新号 / アサヒ芸能関連リンク
-
-
厳選!おもしろネタ(アサジョ)
-
最新記事
-
アーカイブ
-
美食と酒の悦楽探究(食楽web)