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亡くなる直前には、やめていたアルコールも再び飲めるほど回復していたというたかじん。その破天荒な酒の飲みっぷりは、大阪の北新地で“伝説”として語り継がれるほどだった。
30年来のつきあいだったという歌手の円広志氏は、たかじんの豪快なカネ遣いを今でも鮮明に覚えているという。
「いつも大阪の北新地で一緒に飲んでいたのですが、一晩で高級クラブを何軒も巡る。一軒当たりの滞在時間はせいぜい数十分。すぐになじみの別の店に移動して、飲み直しするんです。気に入った女性もいたようですが、見かけるといつも違う女性と歩いているから誰が本命かわからない。
勘定はいつもたかじんさんのツケ払い。おごるのが好きな人で、一度、ラーメン屋に行った時、僕が支払いを済ませたら、ものすごく怒られましたね。何しろ、たこ焼きを買う時も毎回1万円札を渡して、お釣りは受け取らなかった人でしたから」
共演者や同業者だけでなく、たかじんはレギュラー番組のスタッフとの“懇親会”でも大盤ぶるまい。毎日のように飲み歩いていた。
「番組の収録終わりは必ず飲み会で、夕方から楽屋で飲みっぱなしですわ。長い時は、延々と6時間続くこともあった。しかもスタッフではなく、たかじんさんが焼酎やワインを用意してくれて、ある時にはロマネコンティを持ってきて、ADに酒をつぐこともありました。恐縮のあまりそのADは『おいしいです』と喜んでいましたが、緊張と慣れない高級酒のせいか、味はわからなかったとか。それほど、上下分け隔てなくつきあっていましたよ。確か、その時のロマネコンティは50万円ぐらいだった。若いスタッフに『一流の味を覚えろ』ということを教えたかったみたいで、一見ぶっきらぼうですが、てれ屋なんです」(制作スタッフ)
いわば、酒を通じて公私を共にした仲間と絆を深め、番組作りをするという信頼関係が、関西で「たかじんブランド」を確立する原動力になっていたのは間違いない。番組関係者が言う。
「たかじんさんの番組は、毒舌がウリでクレームも少なからずあった。それでも冠番組がいずれも長寿番組として続いているのは、たかじんさんの親分肌の気質に番組スタッフが惚れ抜いているからこそ。そうでなければ、浮き沈みの激しい中、番組を続けることはできませんからね」
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