事件
Posted on 2022年07月12日 10:45

「安倍元首相はほぼ『即死』だった」関係者証言から浮かび上がった「凄絶現場」

2022年07月12日 10:45

 近鉄大和西大寺駅前で遊説中の安倍晋三元首相が凶弾に倒れたのは7月8日白昼(午前11時半頃)のことだった。

 悲鳴や怒号が飛び交う中、現場では心臓マッサージをはじめとする救命措置が行われ、その後、安倍氏は救急車とドクターヘリによるリレーで奈良県立医科大学附属病院に救急搬送されたが、同日午後5時3分、懸命の治療も虚しく死亡が確認された。

 だが、事件発生直後から複数の関係者への取材にあたってきた地元記者は、

「事実上、凶弾は即死に近い形で安倍元首相の命を奪い去ったと考えられます」

 こう指摘した上で、次のように明かすのだ。

「事実、現場に駆けつけた医師や看護師らによれば、安倍氏はすでに心肺停止状態で生命反応もなかったと言います。翌日に発表された司法解剖による死因(左上腕部射創による左右鎖骨下動脈損傷による失血死)も即死に近かったことを裏づけています。実はこのような場合、医師による最終確認がなされていない『死亡状態』は『心肺停止状態』と表現されます。つまり、事実上、心肺停止は死亡と同義なのです」

 実際、死亡確認後に奈良県立医大で開かれた記者会見でも、記者から「即死したという理解でいいか」と問われた福島英賢教授(救急医学)は慎重に言葉を選びながら、

「撃たれた現場で心肺停止状態になったということ。我々としては、亡くなった状態としては扱っていない」

 と答えている。地元記者が続ける。

「裏を返せば『安倍氏は被弾直後に心肺停止状態、すなわち事実上の死亡状態に陥っていた』ということになります。ただ、奈良県立医大としては『昭恵夫人が到着してから死亡確認を行う』という手筈だったため『我々としては、亡くなった状態としては扱っていない』という微妙な表現になったのです。したがって、搬送後に実施されたとされる緊急輸血や開胸手術などの懸命の措置も、その実態は昭恵夫人が到着するまでの一種の儀式、死亡が確認されるまでの時間稼ぎだった、ということになります」

 この一事をもってしても、事件発生直後の現場がいかに凄絶なものだったかが想像されるのだ。

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