スポーツ
Posted on 2014年07月10日 09:57

「猪木VSアリ」38年目の死闘“新”事実!(3)あの試合には“裏ルール”が存在した

2014年07月10日 09:57

20140710i

 だがその直後、怒り狂ったアリ軍団のメンバー20人余りが、新間氏が宿泊していた部屋に押しかけてきた。すでに、通訳のケン田島氏の姿はなく、たった一人で屈強な男たちからつるし上げを食らった。

 アリ側のメンバーの一人が拳銃2丁を取り出し新間氏の前に置いた。廊下には屈強なメンバーが続々集結し、剣呑な雰囲気が充満していた。試合に負けたら、アリが築いた名声は失墜し全員が失業する。この試合には絶対負けられない覚悟を示しているようだった。その場にいたプロモーターのボム・アラムは言った。

「新間、アリにはサインをする権限はない。(弁護士の)ハーバート・モハメド以外ないんだ。すぐに契約書を返してくれないか。でなければ、ケガをしたと言って明日、全員が帰国する」

 さらに、ボム・アラムの要求は続いた。

「猪木は立ったままの姿勢で攻撃してはダメ。片手、片足を着いたままの姿勢で攻撃するんだ。そして、ブレイクと言われたら、すぐに中止しろ」

 新間氏はその場で猪木に電話して状況を説明した。そして新間氏の元に契約書を届けさせた。猪木は「やることに意義がある」と言い、アリ側の要求も全てのんだ。

「寝転がってローキックに終始するという独特の試合展開はこの時決まった。言ってみれば、猪木が強引にサインさせた代償だったのです」(新間氏)

 裏のルールの存在を知らないファンや専門家は、猪木の戦法に異議を唱えた。しかし、猪木は試合後も一切、ルールについては口を開くことはなく、結局、試合は引き分けた。

 翌日、舞台裏を何も知らないメディアには批判の嵐が吹き荒れたのは、言うまでもない。

 しかし、新間氏には一刻の猶予もなかった。多額の金銭トラブルが、猪木と新日本プロレスの屋台骨を揺さぶっていたのだった。新間氏が語る。

「当初、契約書には猪木VSアリ戦の収益は、双方で折半するということになっていた。クローズド・サーキット(劇場用テレビ)からアリ側が300万ドル受け取ったあと、猪木も100万ドル受け取るという内容だった。ところが、試合後に一向に契約が履行されないため、アリに振り込むはずだった120万ドルを銀行口座から引き揚げたんです。これに対して、アリ側は訴訟を起こした。しかも、その金額は3000万ドル(約90億円)という空前の金額でした」

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    芸能
    2013年11月26日 10:00

    11月8日、歌手・島倉千代子(享年75)が肝臓ガンで死去した。島倉といえば、演歌の王道を歩むように、その生き様は苦労の連続だった。中でも、莫大な借金返済で味わった地獄は理不尽極まりなかったようで──。島倉は、男を信じて手形の保証人となったせ...

    記事全文を読む→
    芸能
    2026年05月02日 18:00

    三陸沖で再び地震が発生し、富士山噴火を危惧する特番が組まれ、高市政権は武器輸出を解禁─この不穏な流れは何かの兆しなのか?いち早く察知したのは「Mr.都市伝説」関暁夫氏だ。30年以上前に作られたカードが、驚愕の未来を暗示しているという。いった...

    記事全文を読む→
    スポーツ
    2026年05月03日 18:00

    世界の大谷翔平の背中を追う「後継者」が、同じ米国で静かに存在感を強めようとしている。日本を経由せずに米大学で名を馳せて、即メジャー入団を夢見る怪物のことだ。ところが今、その進路を巡って“別シナリオ”が確定的と言われているのだ。は...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/4/28発売
    ■680円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク