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男の嫉妬はすさまじい。江戸時代、医者でありながら遊女の取り合いで大量殺傷事件を起こした、孫福斎(まごふく・いつき)という人物がいる。
斎は鳥羽松尾の農民与次右衛門の次男として生まれ、のちに宇治浦田町の御師孫福九大夫貞知の養子となった。京都に遊学し学業を修めると、浦田町で医者として開業した。
この斎が起こした事件が「油屋騒動」だ。当時、三大遊郭と呼ばれた伊勢国古市の遊郭で起きており、俗に「古市十人斬り」ともいわれている。実際は9人が刀で切られ、3人が死亡したという、血に塗られたおどろおどろしい出来事だ。
寛政八年5月4日、斎が油屋に立ち寄り、酒を出してくれと頼んだのが発端だった。店側は座敷に通し、16歳になる茶くみ女、いわゆる遊女のお紺に酒の相手をさせた。
その直後、阿波の藍玉商人の岩次郎、孫三郎、伊太郎の3人が芝居見物の帰り、油屋に立ち寄った。店側は茶くみ女のおきし、おしかに酒の相手も命じたが、人数合わせのため、お紺も呼ばれることになった。
この店側の態度に斎は怒り、さんざん文句を言ったという。いったんは下女のおまんになだめられ、店の表口まで出た。ここで、おまんが預かっていた脇差を手にすると、いきなりそれを抜いておまんを切りつけ、左手の指3本に傷を負わせた。
血を見てさらに逆上したのだろう。止めようとした下男の宇吉の右手親指を切り、その場にいた下女およしの左手人さし指と左肩も切りつけた。
さらに血まみれの脇差を手に、油屋の奥に突入。油屋の主人・清右衛門の母さきを切り殺してしまった。
2階の座敷で酒を飲んでいた藍玉商人たちはこの騒ぎに気付き、1階へ降りてきたのが悪かった。真っ先に降りたおきしが斬殺され、おしかも切りつけられて頭と右肩に傷を負わされた。お紺だけはどうにか、店の裏口から表へと逃げたという。
3人の藍玉商人のうち伊太郎と孫三郎は傷を負わされ、岩次郎は左腕と首を切られ、絶命した。
斎はそのまま逃走したが、2日後に密に忍び込んだ宇治浦田町の神主・藤波家の屋敷内で腹を切り、刀で喉を突いて自害していたという。
この事件は伊勢参りに来た参拝客によって日本中に知れ渡り、生き延びたお紺を見ようとする客で、油屋は大繁盛したというから、いつの時代も怖い物見たさは変わらないのだ。
(道嶋慶)
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