スポーツ
Posted on 2023年05月01日 09:59

阪神タイガース「変な助っ人」烈伝/「引退しようとしたところを連れて来られた」というブロワーズ

2023年05月01日 09:59

 今年3月に行われたWBCでは、イタリアやオランダ、イギリスが欧州勢として出場。世界中の野球ファンを沸かせた。この3カ国はいずれもサッカー大国として知られるが、欧州四大リーグのひとつであるドイツは出場していない。今現在、ドイツは野球発展途上国だ。

 そのドイツ(旧西ドイツ・バイエルン州)生まれという珍しい経歴を持つ、阪神の外国人選手がいた。1999年の1シーズンだけプレーした、マイク・ブロワーズだ。

 このブロワーズは父親の仕事の関係で、小さい頃にアメリカに移住。ワシントン大学でプレーした後、1986年のドラフトでエクスポス(現ナショナルズ)に入団した。その後、ヤンキースやドジャースなど、名門チームを渡り歩いている。

 メジャーで2ケタ本塁打をマークしたこともある長打力を買われ、99年に年俸2億2000万円という好待遇で阪神に入団した。実はこの時、妙なウワサが流れている。

 98年はアスレチックスでプレーしていたが、この年を最後に、引退を決意。第二の人生を踏み出す準備をしていたところ、阪神が破格の条件を提示し、日本に連れてきた、というものだ。野村克也氏も自著の中で、このウワサ話を披露している。

 これは事実なら、金に目がくらんで引退を先延ばししたことになる。いくら実力があったとしても、一度切れた緊張の糸はつなげなかったのだろう。当初は4番・三塁で出場していたが、打撃好調の時期はわずかで、8月に入るとスタメン落ちし、そのまま解雇されてしまった。

 この電撃解雇の背景には、阪神が結んだある意味、屈辱的な契約がある。「どんなに不振でも、1軍以外ではプレーさせない」という2軍拒否条項だ。

 ブロワーズの不振の原因は、日本の投手の変化球に戸惑ったことにある。だが、シーズン中に1軍の試合に帯同する限りは、調整や投手対応のための十分な打ち込みはできない。変化球を打てるようにならなかったのは、仕方がないだろう。

 だが、2軍での調整を命じられない限りは、解雇する以外に道はなかったのだ。

(阿部勝彦)

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    スポーツ
    2026年06月24日 07:15

    ドジャース・大谷翔平の第二子誕生をめぐって、フェミニストを名乗る女性たちがSNS上で「多産DVだ」「年子出産は女性虐待だ」と騒いでいる。大谷夫妻は昨年4月20日に第一子誕生を報告、この6月20日に第二子誕生をアナウンスした。これら誹謗中傷コ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    スポーツ
    2026年06月24日 11:30

    一発出たら同点。3-7と4点をリードされて迎えた7回裏、二死満塁の場面。この日いちばんの勝負どころで、広島・新井貴浩監督がベンチから送り出した代打は捕手・石原貴規だった。結果は空振り三振。最大の山場でなぜ、より長打を見込める打者を送り込まな...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    スポーツ
    2026年06月24日 13:30

    これはトレードのショーケースなのだろうか。そう思ってしまったのは、阪神タイガースの梅野隆太郎捕手が2軍から再昇格し、6月23日のヤクルト戦に即スタメン出場して攻守に高い能力を見せつけたことだ。1-0とリードした5回に二塁打を放ってチャンスメ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/6/23発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク