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記事全文を読む→日本ハム・稲葉篤紀 現役生活20年の「深イイ話」を固め打ち!(3)WBCで不振のイチローを救った“提案”
スポーツライター・飯山満氏も言う。
「稲葉は新庄氏に一目置いていました。新庄氏は各打席でかかるテーマ音楽を変えていた。しかも曲のどの部分で素振りを終え、どのタイミングで打席に入るかなどを決めていたほど。稲葉はそれに感心し、マネするほど影響を受けました。プロとしての魅せ方を研究するようになったのです」
意識が大きく変わったとはいえ、真面目で律儀な性格が変わることはなかった。
「球場で会えば挨拶しに来てくれましたね。腰の低い人間で、あちこちに気配り目配りをする。アマチュア(法政大)時代の先輩も多いですしね。だから常にキョロキョロして、先輩への挨拶を1人でも逃したらいかん、という感じでした」(野口氏)
日ハム在籍時の09年と13年にはWBC日本代表に選出され、原辰徳監督の下(09年)では4番に起用されている。この時、イチロー(40)は大不振にあえぎ、早出特打をするほどだった。が、「世界のイチロー」にアドバイスできる者は誰もいない。飯山氏が明かす。
「するとロッカー室で稲葉が『ストッキングを上げるクラシックスタイルでやろうよ』とチームメイトに提案。いわゆるイチロースタイルです。選手たちも『あ、これはイチローのことを言ってるんだな』と察した。これで結束力が固まったうえ、イチローは復調。決勝の韓国戦での、あの劇的な勝ち越しタイムリーを生んだのです」
さて、引退セレモニーで花束を渡した中田翔(25)にとって、稲葉は兄貴と慕う存在。稲葉はスピーチで「中田翔をよろしくお願いします」と名前を出した。球団関係者が言う。
「稲葉はチームの将来を考え、中田をいかに軸にするかに力を注いでいた。監督は外野手起用を考えていたが、中田は一塁を守りたいと希望を伝えた。その時、稲葉は『そんなことでは出番がないぞ。他のポジションも守れるようにしておかないと』と諭しています。グラウンドでも熱心に教え、時にはバットで頭を小突いたりも。中田にそんなことができる選手は稲葉以外にいません」
中田もそれに応えようと、
「3番・稲葉、4番・中田の打順では、ネクストバッターズサークルで『どういうタイミングで変化球が来るかわからないから気をつけろよ』などとアドバイスされ、甘えるような口調で『わかりました』と答え、稲葉の打席を見て研究していました」(飯山氏)
今年4月、痛めていた左膝を手術後、プロ野球選手がよく利用する千葉県船橋市内のホテルに約1カ月間滞在し、リハビリに励んだ。
「ホテル駐車場の管理人が『稲葉ってすばらしい人だね。車の出入りの際に必ず挨拶してくれる。他球団の選手にはそんなことをする人はほとんどいないのに』と言っていました。泊まった選手やコーチが軒並みデリヘル嬢を呼んで、声が漏れていると苦情が出ることがありますが、稲葉はそんなことはしないね。実直ですよ」(ホテル関係者)
今後は侍ジャパンの打撃コーチ就任が決まっているが、ヤクルト、あるいは日ハムで近い将来、指導者としてグラウンド復帰──そんな待望論が早くも浮上している。
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