芸能

岡崎友紀「選挙に出たのは一生の汚点だわ」/テリー伊藤対談(3)

テリー この本読んでも思ったけど、友紀さんは勉強できたよね?

岡崎 ちゃんと学校に行っていればね(笑)。

テリー うん、そう思う。芸能界じゃなかったら、出版とかに行きたかったんでしょう?

岡崎 新聞記者とかにすごい憧れていて。だけど自分が取材されるようになってからは、人を傷つけたりするから、ならなくてよかったなと。

テリー だから芸能活動とは別にその後色々。2010年に選挙に出ましたよね。

岡崎 あれ、一生の汚点だわ(苦笑)。

テリー あ、そうなの? でも、公約ですごくいいことを言ってましたよ。

岡崎 今だったら、もう少し耳を傾けてくれる人がいるかなと思うけど。動物とか自然環境とか、10代の頃からずっとやってたので。戸川幸夫先生とか田中光常先生とか、そういう一生懸命やってらっしゃるレジェンドの方と知り合うことができてね。そういう運動を一生懸命やってたんですよ。

テリー そうだよね。

岡崎 私の若い頃って「エコロジー」っていう言葉すらなかったから。

テリー 大量消費の時代だからね。

岡崎 そうです。テレビに出る人間が、それに反する考えだということを述べてはいけない時代で。ですから、一生懸命やって、ちょっとずつみんなが気づくようになってきたから、そろそろいいんじゃないかと思ったんですよ。その時の民主党の選挙対策委員長だった石井一さんが、「それはいい」「それで出てよ」って言われたから、「それでいいなら出る」って言ったんだけど。

テリー どんな選挙戦だったの?

岡崎 何しろ周りに選対のプロがいないし、何もわからなくて、「この人頑張ってますからよろしく」って、知らない人の応援してる間に終わっちゃったんです。

テリー ああ、そうなんだ。あの時に友紀さんがやってるのを見て、「あ、すごいちゃんとした人生を送ってるんだな」と思って。だから全然汚点じゃないですよ。

岡崎 そうですか?

テリー うん。だって、それをあの時代に凜として言えたのは、格好いいっていう言葉が正しいかわからないけど、僕は当時そんな風に感じました。

岡崎 ありがとうございます。とにかくそこだけはどうしても譲れない、私のほとばしる思いなので。でもね、ビックリしたのは、「票が欲しいでしょう。だったら連れてってあげる」って、私のポリシーと真逆の職業の方たちに紹介する人がいたりするのよ。「その人に票を集めてもらったら、当選しても私の思ってることが言えないじゃん!」って。そういうことがずいぶんありました。だから、やっぱり世の中って難しいですね。

テリー ああ、それはテレビのスポンサーも似たところがありますよね。例えば自動車メーカーも日本の産業を支えてくれているけども、「CO2を出して」みたいなことってあるから。そこの兼ね合いですよね。

岡崎 そうですね。特に芸能人は政治とかに口を出すと、すぐ「生意気だ」「誰のおかげで仕事できてるんだ」っていう話になっちゃうから、言いにくいですよね。

テリー 今はいいんじゃないですか。

岡崎 大丈夫ですか。

テリー 全然OKです。この本の中でも「大谷翔平もいいけど、もっと他に報道することがあるだろう」って書いてますよね。

岡崎 やっぱり子供たちがそれに気づくような教育を始めるところから、大人たちが気をつけなきゃいけないというのをすごく感じるので、それを誰かが言い続けていないといけないなって思うのでね。「私が言ってもいいかな」っていう感じですけどね。どのくらい届くかわかりませんけど。

ゲスト:岡崎友紀(おかざき・ゆき)1953年、東京都生まれ。小学生の時に「東宝芸能学校児童科」に入学。8歳で舞台デビュー。以降、舞台、テレビドラマ、バラエティー番組など多方面で活躍。1970年にスタートした「おくさまは18歳」「なんたって18歳!」「ママはライバル」(すべてTBS系)の主演シリーズは高視聴率を記録した。また1970年には歌手デビューし、「私は忘れない」「ドゥー・ユー・リメンバー・ミー」などのヒット曲がある。1976年よりNPO法人の理事を歴任。動物保護と環境問題に取り組み、長くボランティアとしての活動を続ける。NEWアルバム「Now to Now」発売中。10月13日(日)、東京・渋谷「JZ Brat」にて「岡崎友紀 Live atJZ Brat Vol.2 Love&Peace&Smile」開催。最新著書「なんたって70歳!」(與陽館)発売中。

カテゴリー: 芸能   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

    338173

    昼間に居眠りをしてしまう─。もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<紫外線対策>目の角膜にダメージ 白内障の危険も!?

    337752

    日差しにも初夏の気配を感じるこれからの季節は「紫外線」に注意が必要だ。紫外線は4月から強まり、7月にピークを迎える。野外イベントなど外出する機会も増える時期でもあるので、万全の対策を心がけたい。中年以上の男性は「日焼けした肌こそ男らしさの象…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<四十肩・五十肩>吊り革をつかむ時に肩が上がらない‥‥

    337241

    最近、肩が上がらない─。もしかしたら「四十肩・五十肩」かもしれない。これは肩の関節痛である肩関節周囲炎で、肩を高く上げたり水平に保つことが困難になる。40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と年齢によって呼び名が変わるだけ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
【戦慄秘話】「山一抗争」をめぐる記事で梅宮辰夫が激怒説教「こんなの、殺されちゃうよ!」
2
神宮球場「価格変動制チケット」が試合中に500円で叩き売り!1万2000円で事前購入した人の心中は…
3
巨人で埋もれる「3軍落ち」浅野翔吾と阿部監督と合わない秋広優人の先行き
4
永野芽郁の二股不倫スキャンダルが「キャスター」に及ぼす「大幅書き換え」の緊急対策
5
「島田紳助の登場」が確定的に!7月開始「ダウンタウンチャンネル」の中身