社会
Posted on 2024年09月17日 09:58

「ぼったくり被害」続出の大阪・黒門市場が「インバウンド価格」をやめた「涙のウラ事情」

2024年09月17日 09:58

 外国人観光客を相手に、全国各地で「インバウンド価格」や「ぼったくり被害」が問題視されている。今年2月に開業した東京・豊洲市場の施設「千客万来」では、7000円の海鮮丼が大きな話題となった。

 実際に訪れた旅行者に話を聞いたところ、海鮮丼のサイズが「ものすごく小さかった」と語っており、驚きを隠せない様子だった。

 もうひとつ「インバウンド価格」で地元民から大きな批判を浴びたのが、大阪の黒門市場だ。近年、インバウンド需要に応じて商品価格が高騰。以前に話を聞いた際には、インバウンド客で大盛況だったこともあり、えび天2000円、タラバガニの足が4本で3万円という、どこまでも強気な価格設定だった。

 しかし先日、再び市場を訪れてみると、なんと場内は閑散としており、以前とは雰囲気が一変していた。かつては「高すぎる」と言われた価格設定が、カニの天ぷらやえび天が500円、ほたてやイカの海鮮串が800円から1000円と、観光地としては許容範囲内にまで下がっていた。

 なぜこのような変化が起きたのか。地元の人に話を聞いてみると、

「メディアで『ぼったくり』と何度も取り上げられたことで評判が悪化し、客がどんどん少なくなっていった。最近では元の価格設定に戻す店が増えているようです。インバウンド価格と批判され、YouTuberが突撃することも、店側にとっては迷惑だった。今では商品の撮影を禁止している店もありますね」

 さらに驚かされたのは、場内の店舗構成だ。以前に比べて食品を扱う店が減り、スイーツ店やドラッグストアが目立つようになっている。先の地元住民は続けてこう語った。

「家賃の上昇が影響しているのか、新しい店が入りにくいんです。そのせいか、今は空いていて歩きやすいですよ。値段が下がったことで、地元民としては、たまに旅行者を連れて行くには悪くない場所になったと思います」

 どうやら、黒門市場の「インバウンド価格」はひとまず落ち着いたようだが、この先どうなっていくのか、気になるところだ。

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/6/24発売
    ■620円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク