社会
Posted on 2024年09月23日 05:58

「京の台所」が大阪・黒門市場のように嫌われる場所に/「京都インバウンド」最新ウラ事情①

2024年09月23日 05:58

 東アジアの中秋節や日本の連休が重なったことで、9月中旬の京都は多くの観光客で賑わっていた。その一方で、各地で問題となっているのが、外国人向けに商品を高額で販売する「インバウンド価格」だ。北海道のニセコや大阪の黒門市場でもこの問題が浮上しているが、京都の錦市場でも同様の状況が見受けられた。

 錦市場では生牡蠣や海老の串焼きがひとつ1000円前後、海鮮丼が5000円近くといった強気の価格設定が目立つ。しかし京都人特有の奥ゆかしさなのか、一時の黒門市場ほどの「ボッタクリ感」は感じられない、との声がある。とはいえ、ウニやキャビアを乗せた串焼きが1500円という価格には、日本人観光客からも首をかしげる反応が見られた。

 錦市場は400年以上の歴史を誇り、「京の台所」として親しまれてきた。昨今の変化を、地元住民はどう感じているのか。本音はこうだ。

「コロナ前の爆買いやラグビーワールドカップで混雑した頃から、錦市場は地元の人が足を踏み入れない場所になりました。昔は京都人しかお店を出せなかったのですが、不景気の影響で県外や海外の人に高額で店舗を貸すようになり、地元住民からは黒門市場のように嫌われる場所になっています」

 さらに、インバウンド価格について聞くと、

「個人的には、もっと高くしてもいいと思います。京都市は深刻な財政難に直面しており、観光客のせいでバスや電車が地元住民の通勤や通学に支障をきたしているのが現状です。観光客はタクシーにはほとんど乗らず、レンタルサイクルや電動キックボードを利用するので、タクシー業界も厳しい状況にある。さらに京都市営地下鉄は開業以来、一度も黒字を出していない。これが京都市が財政難に陥っている一因です」

 事実、京都の観光資源である寺院や仏閣は無料で入場できることが多いため、市の財政には寄与していないことになる。市内のホテル料金はコロナ後に急騰したものの、外国人観光客が他にお金を使う場所が少ないのが現状だ。

「インバウンドは地元民にとってオーバーツーリズムの原因になるし、利益よりも負担が大きい」

 別の地元住民はそう語る。観光地として栄える一方で、京都市はインバウンドの影響に悩まされ続けている。

(京野歩夢)

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2026年10月24日 11:15

    毎月、設定した通りに投資信託が買われていく。新NISAで積み立て始めて数年、残高が増えるたびに老後の不安が少し遠のく気がする。証券会社に勧められて、パスキーも設定した。ただ、値下がりは想定していても、自分の意思と無関係に保有資産を売買される...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    芸能
    2026年10月24日 10:30

    イギリスのロンドンから帰国すると、大物俳優の自分がすっかり忘れ去られた存在になっていた――。「俺のこと、なんか言ってた?」は役所広司を主演に据えた、Netflixのオリジナルシリーズ。大物俳優が再び表舞台でスポットライトを浴びようと這い上が...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    芸能
    2026年10月24日 12:45

    またしても、玉川徹氏がやらかしてしまった。「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)で「秋の抜け毛」を取り上げたパネルコーナーでのことだ。医学を信頼する立場だというコメンテーターの玉川氏は「薄毛に悩む男性は病院へ行くべき」との持論を展開し...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/10/27発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク