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「五輪選考なんてどうでもよかった」有森裕子が選んだ「思い出のレース」意外すぎる理由

 1992年バルセロナ(銀)、1996年アトランタ(銅)と、日本女子陸上選手で初となる五輪2大会連続メダリストの有森裕子が、YouTubeチャンネル「東海テレビ陸上部」で明かしたのは、「思い出に残るレース」。過去12回、マラソンに出場した有森が挙げたのは、アトランタ五輪の選考を兼ねた「北海道マラソン」(1995年8月27日)だった。

「私、1994年に手術してるんで両足、バルセロナの後に。とにかくどこでもいいから早く走らないと、走りたくなくなっちゃうから、手術して終わって、リハビリして、練習をして。『どこ走りたい?』って監督が言うから『北海道がいちばん早い』って。だから選考になってることはどうでもよかったの。早く走っておきたい。北海道でも走れなかったら引退しようと思ったぐらいだから」

 1994年、有森は足の踵を手術。直後の北海道マラソンでは当時、大会記録となる2時間19分17秒で優勝した。実はこれが有森にとって、マラソン初優勝であり、アトランタ五輪の切符を手に入れた大会だった。

「(優勝後には)生きててよかった、って。苦しいも嬉しいも味わえるのは生きてるってことだから感謝します、ってコメントして。それで復活で、一発で(五輪出場が)決まったの。それがなかったら多分、アトランタもないし、その後の人生はないんで…」

 そのアトランタ五輪では、有森は4位カトリン・ドーレにゴール直前で追い上げられたが、わずか3秒差で逃げ切り、3位でゴール。銅メダル獲得後には「初めて自分で自分をほめたいと思います」と涙ながらにコメントして感動を演出した。

 この「自分で自分をほめたい」は「メークドラマ」(巨人・長嶋茂雄監督)、「友愛/排除の論理」(民主党・鳩山由紀夫代表)に並び、1996年の「新語・流行語大賞」の年間大賞を受賞。今も有森を象徴する言葉として知られている。

(所ひで/ユーチューブライター)

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