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元サッカー日本代表・加地亮の「囚人みたい」な高校寮生活「先輩に風呂で…」

 高校の部活は、競技にかかわらず非常に厳しいものである。キツイ練習は当たり前で、中には理不尽なトレーニングも珍しくない。先輩後輩の上下関係は厳しく、のちに笑い話として語られることもある。

 サッカー元日本代表の加地亮氏もその例に漏れず、地獄の高校生活を送ったそうで、那須大亮氏のYouTubeチャンネルで、滝川第二高校での日々を語った。厳しい練習が行われていたのは間違いないが、加地氏は、

「トレーニングはほぼほぼ、覚えてない。トレーニング以外のことを覚えている」

 あまりに厳しすぎて思い出したくないのか、練習の記憶がないというのだ。ヘディングのしすぎで記憶力が衰えているのではないか、とも。

 その代わり、寮生活はしっかり覚えていた。寮に入って半年間はホームシックになり、

「1年生から3年生までの4人部屋で、3年生は神様。先輩の洗濯をしないといけないし、マッサージしないといけない。(3年生が)寝るまでマッサージする。寝てるかなと思って止めると、いやらしい先輩は『まだ起きてるで』。早く寝ろよ、と(思った)」

 毎週木曜日の朝には、いつもと違う役目があった。

「週の木曜日だけ、朝食がパンなんですよ。トースターがあまり台数がない。それを野球部、サッカー部、剣道部、卓球部で(奪い合う)。1年生は朝食が始まる前にトースターを取りに行かないといけない。なんか、そういう小さいことの積み重ね」

 サッカー強豪校とは思えない、トホホな任務である。そんな寮生活を、加地氏はこう喩えるのだった。

「俺ら、囚人みたい。9時になると部屋の前に全員が並んで、1年生が『0000号室、番号! 1、2、3、4…』みたいな。そういう規律がすごい」

 極め付きは風呂場でのルールだ。

「先輩が入ってきたら、湯船に浸かって先輩をずっと見るわけです。ボディタオルにボディウォッシュつけたら、サッと行って『お背中、お流しします』。先輩が『あー、いいよいいよ』ってなったら湯船に戻って。先輩が入ってきたら、風呂から出られない。のぼせる。絶対に入ってくるな、と思っていた」

 これには厳しさで有名な鹿児島実業高校出身の那須氏も、

「そうなんですか、伝統ですか」

 と驚愕するのだった。

 しかし、そんな高校生活はムダではなく、プロになってから気使いなどに役に立ったという。現在はこのような上下関係の厳しさは弱まっているが、それはいいことなのか悪いことなのか…。

(鈴木誠)

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