「国民の手取りを増やす」というスローガンを掲げ、夏の参院選に向けて勢いづく国民民主党。しかしその裏では、相次ぐ「ゲス不倫」報道にまみれていた。
国民民主党所属の平岩征樹衆院議員が4月22日、過去の不倫を自ら認めたのだ。本名を名乗らず既婚者であることを隠して関係を持っていた、というものである。
さらにその数時間後には、過去に弁護士・倉持麟太郎氏との不倫報道があった元民進党議員・菅野志桜里氏(当時は山尾志桜里)が今夏の参院選で国民民主党からの出馬要請を受けた、との報道が。
不倫関係を認めようとしなかった菅野氏は、あろうことか、倉持氏を政策顧問に起用。2人の関係は倉持氏の家庭崩壊を招き、直接の因果関係や真相は定かではないものの、倉持氏の妻は離婚後、自ら命を絶った。
国民民主党では玉木雄一郎代表も昨年11月、元グラドルとの不倫密会を報じられ、役職停止処分を受けたばかり。そんな「不倫三銃士」が物議を醸す一方で、党の支持率は上昇傾向にある。この矛盾に、こんな皮肉まじりの「提案」が、SNSに躍っている。
〈「一夫ニ妻制」「二夫一妻制」を提案したら日本の人口減少問題は解決するのでは?人口が減少し、隣国の移民が増え、国が衰退するくらいなら、不倫に寛容な政党に思い切った政策を生み出してもらいたい〉
〈一夫多妻制法案を可決して不倫を合法化し、少子化対策に取り組みます〉
これらは突飛なアイデアのようにも見えるが、現実問題として日本の出生数は過去最低を更新し続けており、少子化問題は現行の婚姻制度では解決できないレベルにまで深刻化している。
「これくらいの非常識さが、逆に突破口になると安易に言いたくはありませんが、決して冗談では片づけられない背景を含んでいるのは確かです。もちろん『不倫と少子化は別問題』『倫理観なき政治家が制度設計を語るな』といった冷静な批判は、当然ながら根強いのですが」(ワイドショースタッフ)
「不倫に寛容な社会」と「出産率の向上」。それを同じ土俵で語ろうとするほど日本の政治は今、窮地に陥っている。
(魚住新司)