スポーツ
Posted on 2025年05月04日 09:58

【Jリーグ裏面史】鹿島が優勝したのに「どういうことだ!」大激怒した「ジーコの乱」

2025年05月04日 09:58

 1993年に開幕したJリーグで最初に優勝したチームは、鹿島アントラーズだ。この年のJリーグは2ステージ制。鹿島は1stステージを制し、栄冠を手にした。

 宮本征勝監督体制で快進撃を続け、7月7日のアウェーの浦和戦(駒場スタジアム)で勝利。2試合を残して優勝を決めた。

 試合後、宮本監督はチーム関係者から祝福され、報道陣に囲まれて喜びの気持ちを語った。しかし、スタジアム内でのこの光景に、不快感をあらわにする人物がいた。ほかでもない、ジーコだった。

 他の記者に「ジーコが怒っているらしい」と聞き、彼のところへ向かうと「どういうことだ!」とブチ切れていた。チームのスタッフもワケがわからず、慌てふためいていたが、しばらくするとそのワケがわかった。

 当時の鹿島は実質的に「ジーコ監督」というべき体制だった。鹿島はJリーグ開幕前に欧州に遠征し、クロアチアのチームに大敗を喫した。ジーコは「こんな負け方をするはずがない」と宮本監督のやり方に異を唱え、自ら指揮を執ることになった…という経緯がある。

 選手としてのジーコはこの年、序盤でケガをしたこともあり、その後は「監督」に専念していた。ジーコからすれば「なぜ自分ではなく宮本が評価されるのか」という思いで、一気に不満が噴出したわけだ。

 外国人は選手も指導者も、なにより評価を気にする。「なぜ指揮を執った自分が評価されないのか」という思いは当然なのだ。

 その後、フロントとジーコは何度か話し合いの場を持ち、なんとか問題は解決した。翌年にはジーコの兄エドゥーがヘッドコーチに就任。鹿島は名実ともにジーコのチームとなった。

 ただ、宮本監督は何もしなかったわけではない。その存在意義は非常に大きかった。トレーニングや戦術面はジーコに任せ、グラウンド外の選手のメンタルケアや、時にはチームや選手についての問題を把握するとメディアに情報を流し、その問題を可視化する…という荒治療もやっていた。

 今振り返ってみても、ジーコと宮本氏の「2人監督体制」は悪くはなかったと思うのである。

(升田幸一)

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    芸能
    2026年03月16日 14:00

    阪神ファンゆえに、イジメにあう。そんな子供時代を過ごしたのは、タレントの千秋だ。今でこそ猛烈な阪神ファンのタレントとしての地位を築いているが、そこに至るまでにはツライ体験があったという。それは3月14日の「せやねん!」(MBSテレビ)で、W...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    芸能
    2026年03月17日 16:30

    毎年ホワイトデーにオリコンニュースから発表される「男性が選ぶ恋人にしたい有名人ランキング」。19回目となる今年の1位に輝いたのは、吉岡里帆だった。5年連続1位獲得により、吉岡は今回で「殿堂入り」となった。庇護欲をくすぐる困り顔、柔らかそうに...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    芸能
    2026年03月18日 07:15

    小栗旬が年内公開の日米合作映画「バッド・ルーテナント:トウキョウ」で、ハリウッド女優リリー・ジェームズとダブル主演する。同作は1992年の「第45回カンヌ国際映画祭」で話題になった映画「バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト」(アベ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/3/17発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク