海外サッカーに激動が訪れている。
リーグ・アン(フランス)の昇降格プレーオフのセカンドレグが行われ、スタッド・ランス(1部16位)とメス(2部3位)が対戦した。
下馬評では「日本代表トリオ」のFW伊東純也、FW中村敬斗、DF関根大輝を擁するスタッド・ランス有利とみられていたが、ファーストレグを1-1で引き分けると、セカンドレグも1-1の同点のまま、延長に突入。メスに2点を奪われ、7年ぶりの2部降格が決まった。
まさかの結果に、ピッチ上で呆然自失の日本人トリオだったが、この結果を受けて、シーズンオフは騒々しいことになりそうだ。サッカーライターが言う。
「クラブが波に乗れない中、11ゴールをマークして大車輪の活躍だった中村は、来季の欧州チャンピオンズリーグ出場権を獲得したニースをはじめ、水面下ではすでに争奪戦が始まっています。伊東は32歳の年齢がネックになりますが、驚異のスピードを武器にした突破力は衰え知らず。同じリーグ・アンやプレミアリーグ(イングランド)の中堅クラブから関心を寄せられています。関根はまだ22歳と若く、パリ五輪での躍動が記憶に新しい。ベルギーリーグなど、欧州クラブの触手が動くのは時間の問題でしょう」
2部降格で日本人トリオの「解散」が現実味を帯びる中、もうひとつの大きな問題が差し迫っている。今夏に予定されている、スタッド・ランスのジャパン・ツアー開催だ。7月27日にモンテディオ山形、30日に柏レイソル、8月2日にガンバ大阪戦が組まれているのだが…。
「当たり前ですが、ジャパン・ツアーの目玉は日本人トリオです。すでにチケット販売が開始されていますが、最悪の場合、目玉不在だけではなく、主力選手を大量に引き抜かれたスタッド・ランスと対戦する『誰得?』な事態が待っているかもしれません」(前出・サッカーライター)
もしそうなれば2部降格も含めて、まさに悲劇というほかない。
(海原牧人)