脇腹痛で2軍調整中のヤクルト・村上宗隆が6月に入り、屋外での打撃練習を開始し、前半戦中の1軍復帰を目指している。シーズン終了後に大リーグに挑戦する見通しだが、脇腹のケガで状況が変わりつつある。
「村上の商品価値は落ちてしまいました。高額契約を結ぶメジャー球団は、ケガや持病に非常に敏感です。万全をアピールするため、村上の周辺では当初の予定からメジャー挑戦を1年遅らせ、2026年春のWBCに出場した後、来オフにアメリカに渡るプランが浮上しているようです」(スポーツライター)
一方で、村上と代理人契約を結ぶエクセル・スポーツ・マネージメント社のケーシー・クロース氏サイドは、1年でも早くメジャーに送り込んで商売したい、と目論んでいる。村上本人の希望は、あくまでWBC出場を容認してくれる球団だといわれているが…。
「仮に今オフ移籍するにしても、大谷翔平みたいに最初の数年は出場機会を与えてくれ、意向やわがままを聞いてくれたエンゼルスのような球団でプレーするのが理想です。そこで結果を残し、数年後に大谷と同じく巨額契約を獲得するのが成功への近道。そうすればWBC出場は叶い、無理のない大型契約も手に入る。しっかりと将来を描き、代理人任せにしないことが大事です」(球界OB)
早急に巨額契約に飛びつくよりも、大谷のように先を見通して「出場機会」「ケガ」「WBC」を考え、海を渡った方がよさそうである。どちらにしても、歴史的な貧打に苦しんで最下位独走のヤクルトにとって、村上は現状、必要不可欠な存在。1軍復帰してチームを浮上させることができれば、大リーグ球団へのいいアピールになることだろう。
(佐藤実)