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記事全文を読む→どのデータを見ても完璧「史上最強の阪神」は「2008年の悪夢」を払拭できるか
猛虎の進撃が止まらない。阪神タイガースは5カード連続で勝ち越し、今季最多となる貯金19に到達。セ・リーグ唯一の「貯金球団」として、2位・巨人との差は9.5ゲームにまで拡大した。投打のバランスは抜群で、まさにリーグを席巻している状態だ。
特に光っているのは、投手陣の圧倒的な安定感だ。7月10日の広島戦で3失点して記録更新はならなかったものの、それまでの10試合連続で2失点以下という快投は、特筆に値する。
あと3試合継続していれば、1956年に阪神が記録した「13試合連続2失点以下」という、プロ野球史に残る大記録に並ぶところだった。記録こそ途切れたが、今季の阪神が誇るチーム防御率や被本塁打の少なさは、堅牢な投手陣の完成度を如実に示している。
攻撃陣の充実ぶりも申し分ない。中野拓夢が打率3割4厘で首位打者争いのトップを走り、佐藤輝明は24本塁打、62打点で二冠を獲得中。長打率5割9分8厘、OPS.949といった指標でもリーグトップに立ち、長打力と勝負強さを兼ね備えた存在として際立つ。
近本光司は104安打、23盗塁。リードオフマンとして盤石の働きを見せ、森下翔太は51得点で得点王に。1番から中軸まで、打線が高水準で機能している。
選球眼の面でも、他球団を圧倒する。四球数では大山悠輔の38を筆頭に、近本37、中野33、佐藤と森下の32と続き、上位5人を阪神勢が独占。しっかりボールを見極めて出塁する姿勢は、リーグトップの293得点というチーム成績に直結している。
セ・リーグ野手のWAR(勝利貢献度)ランキングでも、阪神勢の存在感は群を抜いている。佐藤が5.1、近本が4.8、森下が3.7、中野が3.5と、トップ5のうち4人が阪神の選手。7月13日時点でのチーム全体のWAR(投手・野手合計)は27.6に達し、2位・日本ハムの22.0を大きく引き離して12球団中トップを独走する。こうした数字からも阪神が現在、プロ野球で最も完成度の高いチームであることは明白だ。
「若手を育てながら勝てているのが素晴らしい」
「第3捕手を使える状況を増やしてほしい以外に不満はない」
阪神ファンの心中はそんな感じのようだが、もはや「史上最強の阪神」との評価すらある。藤川球児監督の継投判断や打順の構成も的確で、采配面でも高い評価を得ているのだ。
ただひとつ、頭をよぎるのは、2008年の「悪夢」の記憶だ。あの年、阪神は7月の時点で2位・巨人に13ゲーム差をつけて独走していた。岡田彰布監督の下、金本知憲、新井貴浩、鳥谷敬ら主力が健在で、「優勝は確実」とみられていた。
ところが夏場以降、チームはまさかの急失速。巨人が34勝11敗という猛チャージで逆転し、最終的に84勝57敗3分で優勝。阪神は82勝59敗3分、2ゲーム差の2位に終わった。
この逆転劇は当時の原辰徳監督により「メークレジェンド」と名付けられ、セ・リーグ史上最大となる13ゲーム差逆転の象徴として、今も語り継がれている。
だが、当時とはチーム構成も首脳陣も異なる。阪神は今、盤石の戦力と完成度の高さを兼ね備えた「最強チーム」として、悲願のV奪還に向けて突き進んでいる。あの2008年の悪夢を繰り返さないためにも、これから本格化する夏場の戦いこそが、最大の正念場となる。
(ケン高田)
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