スポーツ
Posted on 2025年07月14日 11:00

どのデータを見ても完璧「史上最強の阪神」は「2008年の悪夢」を払拭できるか

2025年07月14日 11:00

 猛虎の進撃が止まらない。阪神タイガースは5カード連続で勝ち越し、今季最多となる貯金19に到達。セ・リーグ唯一の「貯金球団」として、2位・巨人との差は9.5ゲームにまで拡大した。投打のバランスは抜群で、まさにリーグを席巻している状態だ。

 特に光っているのは、投手陣の圧倒的な安定感だ。7月10日の広島戦で3失点して記録更新はならなかったものの、それまでの10試合連続で2失点以下という快投は、特筆に値する。

 あと3試合継続していれば、1956年に阪神が記録した「13試合連続2失点以下」という、プロ野球史に残る大記録に並ぶところだった。記録こそ途切れたが、今季の阪神が誇るチーム防御率や被本塁打の少なさは、堅牢な投手陣の完成度を如実に示している。

 攻撃陣の充実ぶりも申し分ない。中野拓夢が打率3割4厘で首位打者争いのトップを走り、佐藤輝明は24本塁打、62打点で二冠を獲得中。長打率5割9分8厘、OPS.949といった指標でもリーグトップに立ち、長打力と勝負強さを兼ね備えた存在として際立つ。

 近本光司は104安打、23盗塁。リードオフマンとして盤石の働きを見せ、森下翔太は51得点で得点王に。1番から中軸まで、打線が高水準で機能している。

 選球眼の面でも、他球団を圧倒する。四球数では大山悠輔の38を筆頭に、近本37、中野33、佐藤と森下の32と続き、上位5人を阪神勢が独占。しっかりボールを見極めて出塁する姿勢は、リーグトップの293得点というチーム成績に直結している。

 セ・リーグ野手のWAR(勝利貢献度)ランキングでも、阪神勢の存在感は群を抜いている。佐藤が5.1、近本が4.8、森下が3.7、中野が3.5と、トップ5のうち4人が阪神の選手。7月13日時点でのチーム全体のWAR(投手・野手合計)は27.6に達し、2位・日本ハムの22.0を大きく引き離して12球団中トップを独走する。こうした数字からも阪神が現在、プロ野球で最も完成度の高いチームであることは明白だ。

「若手を育てながら勝てているのが素晴らしい」
「第3捕手を使える状況を増やしてほしい以外に不満はない」
 阪神ファンの心中はそんな感じのようだが、もはや「史上最強の阪神」との評価すらある。藤川球児監督の継投判断や打順の構成も的確で、采配面でも高い評価を得ているのだ。

 ただひとつ、頭をよぎるのは、2008年の「悪夢」の記憶だ。あの年、阪神は7月の時点で2位・巨人に13ゲーム差をつけて独走していた。岡田彰布監督の下、金本知憲、新井貴浩、鳥谷敬ら主力が健在で、「優勝は確実」とみられていた。

 ところが夏場以降、チームはまさかの急失速。巨人が34勝11敗という猛チャージで逆転し、最終的に84勝57敗3分で優勝。阪神は82勝59敗3分、2ゲーム差の2位に終わった。

 この逆転劇は当時の原辰徳監督により「メークレジェンド」と名付けられ、セ・リーグ史上最大となる13ゲーム差逆転の象徴として、今も語り継がれている。

 だが、当時とはチーム構成も首脳陣も異なる。阪神は今、盤石の戦力と完成度の高さを兼ね備えた「最強チーム」として、悲願のV奪還に向けて突き進んでいる。あの2008年の悪夢を繰り返さないためにも、これから本格化する夏場の戦いこそが、最大の正念場となる。

(ケン高田)

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    エンタメ
    2026年07月12日 09:00

    自らの体をガス状に変化させ、密室の壁をスリ抜けて犯行を繰り返す。そんな怪人出現の恐怖を描く映画「ガス人間」が現在、ネットフリックスで配信されている。これは1960年公開の東宝特撮映画「ガス人間㐧1号」のリブートだが、本作では小栗旬、蒼井優ら...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    スポーツ
    2026年07月12日 11:00

    「率直に言います。増田選手が勝ちます!ボクシングに100%はないんですけど、比嘉選手は(王座を)獲れないんですよ」自身のYouTubeチャンネルできっぱりとこう断言したのは、元世界王者の亀田大毅氏だ。7月20日に東京・両国国技館で激突する、...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    スポーツ
    2026年07月13日 11:15

    マーリンズか、ソフトバンクか、あるいは大学残留か。大リーグ(MLB)のドラフト会議が7月12日(日本時間13日)にペンシルベニア州フィラデルフィアで行われ、既にソフトバンクから1位指名を受けている佐々木麟太郎内野手は、マーリンズが8巡目(全...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/7/7発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク