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記事全文を読む→帝王オジーの死去とアップルウォッチCMで改めて憂う「メタル界隈の高齢化問題」
オジー・オズボーンが亡くなった。メタルを愛するものは皆一様に、喪に服している。知らない人からしたら「えっ、お爺のズボンが無くなった?」とか「数年前に解散したお笑いコンビでしょ」なんて反応をされそうだが、何を言うか! 「ヘヴィメタルの帝王」だぞ。そもそも、そのお笑いコンビ「オジンオズボーン」だって、メタル好きの篠宮が「オジー」の名をもじって付けたコンビ名なのだから。
というわけで、オジーについて少々。
1968年にイギリスはバーミンガムで結成されたバンド「アース」が「ブラック・サバス」と改名。のちに「元祖ヘヴィメタル」と称されるこのバンドで、オジーはボーカリストとなるも、1978年12月に解雇されてしまう。
で、翌年からソロ活動を開始。拠点をロサンゼルスに移すと、折からのメタルブームもあって、発表したアルバムが大ヒットした。
1997年、オジーを含むオリジナルメンバーで「ブラック・サバス」が再結成。2013年にスタジオ・アルバム「13」を発売すると、デビュー43年目にして初の全米ビルボードチャート1位を獲得した。そして今年7月5日、英バーミンガムのヴィラ・パークで開催された「Back to the Beginning」において、オリジナルメンバーの「ブラック・サバス」と、オジーのソロ活動のキャリアを締めくくるラストコンサートが行われたばかりだった。
オジーはパーキンソン病を患っていたし、なにより76歳と高齢ではあったけれども、プロレスラーの「引退」と同じように、しれっとまた元気な姿で復帰して、我々を楽しませてくれると勝手に思い込んでいただけに、ラストコンサートから日が経たずしての死去の知らせに、すぐには実感が湧かなかった。
しかし7月23日の「NHKニュース7」で「メタル界の帝王死去」のニュースが報じられたのを見て「ああ、本当に死んじゃったんだ」とようやく理解できたのだ。ワイドショーはどこもやらなかったけど。
ヘヴィメタルの世界では、以前からバンドとファンの高齢化が問題になっている。新しい若いバンドがデビューし、活躍もしているが、80年代から90年代初頭のように、世界的大ヒットを生むバンドは見当たらず。専門誌「BURRN!」の表紙は、ベテラン(というかレジェンドの域)や中堅のバンドばかり。海外のミュージシャンなんてものは、アルコールだのドラッグだので、どうしたって「早死に」のイメージがあるけれど、今後は持病や寿命での訃報が多くなるだろう。そう思うと、気がヘヴィだ。
先日から放送されているApple WatchのCMでは「ヘビメタが生きがいです」と言う男性がApple Watchからの「心房細動」の通知を見て病院へ足を運び、早期の治療で事なきを得て、今もメタルのライブ会場でメロイックサインを掲げる元気な姿が映っている。
SNSでは「本当のメタル好きが『ヘビメタ』って言うか?」との論争が起きたそうだが、そんなことはこの際、どうでもいい。
むしろ血気盛んなキッズの音楽だったメタルが、体調を気にかえける高齢者の表現手段に使われる時代が来るとは思いもしなかっただけに、ショックだ。
とりあえず今は、偉大なる「マッドマン」の喪失を心から悲しく思い、「Goodbye to Romance」を久しぶりに聞いている。
R.I.P. Ozzy
(堀江南/テレビソムリエ)
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