政治
Posted on 2025年08月06日 06:45

ヤル気満々の石破茂「トランプと直接会談」に猛反対する側近大臣の「関税が25%に逆戻りしかねない」

2025年08月06日 06:45

 石破茂首相は日米の関税交渉に際し、訪米してトランプ大統領と自ら会談することに意欲を示している。関税交渉を自民党総裁続投の理由にもしており、「トランプ大統領と話せるのは自分しかいない」とアピールしたい考えのようだ。

 もっとも、それに反対しているのが、側近の赤沢亮正経済再生担当相だ。石破首相は8月4日の衆院予算委員会で、国民民主党の玉木雄一郎代表から、
「トランプ大統領と会談して、突破するしかないのではないか」
 との質問を受けた。これに石破首相は、
「必要であれば全く躊躇するものでもないし、やるべきものだ。訪米について、政府内で検討する」

 だが、数少ない側近で、石破首相の続投を支持するはずの赤沢氏はこれに異を唱えていると、経産省幹部は明かすのだ。
「赤沢氏はいわば賭けに出て、『ラトちゃん』の愛称で呼んでいたラトニック商務長官を交渉相手に選び、日本への相互関税を25%から15%にすることで合意にこぎ着けた。本人が会談後、Facebookに『任務完了しました』と書き込んだのは、安堵感からだった。それを石破・トランプ会談で蒸し返すとなると、トランプ大統領の機嫌次第では、15%から25%に逆戻りしかねない。それでは自分の交渉成果は何だったんだ、ということになるので、反対しているのです」(前出・経産省幹部)

 自らの出番を作りたかった石破首相だが、側近のアドバイスに従うしかなく、8月下旬の訪米の可能性は低くなっている。代わりに石破首相が模索しているのは、8月下旬に訪日を予定しているインドのモディ首相との会談だ。

 インド西部で建設中の高速鉄道に、JR東日本が開発を進める東北新幹線の新型車両「E10系」を採用することで、合意を目指す。石破首相は外交成果だとアピールできるが、インド側はいつ辞めるかもしれない首相との会談には躊躇しており、駐日インド大使館は情報収集に追われている。

 案の定、周辺からは、
「自分の延命のために外交日程を使われてはたまらない」(外務省中堅幹部)
 との不満が出ているのだった。

(奈良原徹/政治ジャーナリスト)

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