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Posted on 2025年08月10日 08:00

【サッカー界の超珍事】城彰二の奇妙すぎる会見「移籍します」にチームは「まだ話し合いの最中です。決定ではありません」

2025年08月10日 08:00

 これまで筆者が見た最も奇妙な記者会見は、サッカー元日本代表FW城彰二の移籍をめぐるものだった。
 1996年のシーズンオフに、城が所属するジェフ市原(現・ジェフ千葉)が契約に関する会見を行う、との知らせを受けて、市原のクラブハウスに足を運んだ。城の移籍報道があったため、移籍発表の会見だと思っていた。

 冒頭、ジェフのフロントが「本日は城選手との契約についてお話ししたい」といった主旨の挨拶をして、会見は始まった。そして移籍報道については「現在、話し合いをしている最中」と説明した。

 ところが城は、おかしなことを言う。
「ボクは移籍するということで、心が決まっています。よりステップアップしていきたい」

 この発言に、同席したチームトップは慌てふためいた。そして城との噛み合わないやりとりが展開されたのである。
「いや、まだ話し合いの最中ですので。決定ではありません」
「いや、ボクの決意は変わりませんので」
「まだ話し合いの過程で…」
「決めたことなので」

 こうして1時間ほど、ダラダラとした会見は続いた。
 チームとすれば、看板選手を失うのは大きな痛手で、なんとか留めようとするのは分かるが、あまりにも手際が悪すぎた。会見で何を話すのか、事前の打ち合わせができていなかったとしか思えない。

 城は当時、まだ21歳。トップが説得すれば気持ちは変わるとでも思っていたのか、城の決意を甘く見ていたのか…。当時はトップ選手であっても、交渉の場に代理人が入る例は少なかったため、こうした珍事が起きたと言える。会見後の囲み取材でも城は、
「ボクの気持ちは変わりませせん」
 と淡々と語っていた。

 その後、しばらくして城は、横浜マリノスへの移籍を発表した。決意はやはり固かったのである。

(升田幸一)

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