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記事全文を読む→青春18きっぷ改定で注目度急上昇!「秋の乗り放題パス」が旅行好きに刺さる理由
秋の風が少し冷たさを帯びる頃、鉄道好きの間で毎年話題になる切符がある。「秋の乗り放題パス」だ。JR全線の普通・快速列車に3日間乗り放題で、全国どこへでも自由に旅ができる。2025年版は9月12日から10月17日まで発売され、利用期間は10月4日から19日までの16日間。有効期間は連続する3日間で、価格はおとな7850円、こども3920円と据え置かれた。
一見すると「青春18きっぷ」の影に隠れた存在だが、実は大きな違いがある。青春18きっぷは2024年に制度改定され、5日用1万2050円のほか3日用は1万円となった。単純に日割りすると秋の乗り放題パスの方が安く、さらに子ども料金が設定されている。3日連続で旅をするのであれば、コスト面ではこちらに軍配が上がる。
この切符の源流は、1996年から2011年まで発売されていた「鉄道の日記念・JR全線乗り放題きっぷ」にある。12年に現行の「秋の乗り放題パス」として衣替えされ、以来毎年秋に発売されてきた。春・夏・冬は青春18きっぷが定番で、秋だけはこの切符が担っている。ポスターも旅心を刺激する。今年の舞台は長崎県・大村線の千綿~松原間、夕暮れの入り江をYC1系が横切る光景に「知らないまちへ行ってみたい。乗り降り自由の旅があった」という言葉が添えられている。
もちろん制約はある。連続する3日間しか使えないため、週末を切り取って利用することはできない。特急や新幹線には乗れず、普通列車の旅は時間がかかり混雑時は座れない。それでも、自由に乗り降りできる解放感は何にも代えがたい。時にふらりと降りた無名の駅で、偶然出会う風景や人との触れ合いが旅の記憶を豊かにしてくれる。
また北海道を目指す旅人に欠かせないのが「北海道新幹線オプション券」だ。秋の乗り放題パス本体だけでは津軽海峡区間を通過できないため、これを補うためのチケットとして毎年同時発売されている。25年版では利用区間が従来の奥津軽いまべつ~木古内間から新青森~木古内間へと拡大され、さらに道南いさりび鉄道の木古内~五稜郭間を含めて片道1回利用できるようになった。利便性は格段に向上したが、その分価格は大幅に上がり、おとな4650円、こども2320円と前年の2490円から2160円の値上げとなった。それでも新青森から一気に函館へ抜けられるようになり、津軽海峡を越える鉄道旅の可能性は広がっている。
効率や速さを重視するなら飛行機や新幹線に軍配が上がるだろう。しかし秋の乗り放題パスは、ゆるやかな時間を求める人にこそ向いている。窓から秋の景色を眺め、時には気まぐれに降り立って町を歩く。そんな旅を支える存在が、この切符だ。
(ケン高田)
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