エンタメ
Posted on 2025年09月05日 18:30

動くホテル「カシオペア」ついに解体へ「保存わずか1両」にファン嘆きの声

2025年09月05日 18:30

「動くホテル」と呼ばれた寝台特急カシオペアが、ついにその旅路を終えた。9月3日、E26系客車のうち1号車を除く11両が長野総合車両センターへと廃車回送され、沿線には100人を超える撮り鉄が集結。最後の姿を逃すまいと三脚が並び、シャッター音が途切れることなく響いた。営業運転を終えた6月30日の上野駅到着から2ヵ月。これが本当の意味での「ラストラン」となった。

 1999年にデビューしたカシオペアは、全室A寝台という贅沢な設計に展望スイートやダイニングカーを備え、「動くホテル」の名をほしいままにした。北斗星やあけぼのが姿を消した後、夜行列車文化を支えた最後の象徴でもあった。だが26年を走り抜いた客車は老朽化し、牽引機関車の削減方針も重なって、ついに歴史に幕を下ろした。

 保存されるのは先頭の1号車「スロネフE26」のみ。大宮駅西口で再開発中の複合施設「桜木PPJ(仮称)」に屋外展示される予定だ。残る11両は解体が見込まれ、ファンの胸中には複雑な思いが広がる。「せっかく残してきたのだから、形にして保存してほしかった」「四半世紀の歴史に幕が下りるのは寂しい」。Xには悔しさと感傷があふれた。

 保存先への不安も尽きない。屋根のない屋外展示では雨ざらしで劣化が早まるのでは、と懸念されているほか、「なぜ鉄道博物館で収蔵しないのか」という疑問も根強い。過去には豪華ジョイフルトレイン「夢空間」が活用されないまま放置され劣化した例もあり、カシオペアも同じ道をたどるのではと危ぶむ向きもある。

 JR西日本では、かつて大阪と札幌を結んだ豪華寝台特急「トワイライトエクスプレス」の一部が保存されている。京都鉄道博物館に並ぶのは、A個室車、食堂車、サロンカー、電源車の4両。往時の優雅な旅を今に伝える展示は、夜行列車文化を確かに後世へと残そうとする意思の表れだ。

 それに比べ、夜行列車文化の最後を担ったカシオペアの幕切れは、あまりに寂しい。四半世紀にわたり人々を魅了してきた「動くホテル」が、たった1両の保存にとどまる現実は、多くのファンを落胆させている。

(ケン高田)

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2026年01月14日 07:30

    昨年あたりから平成レトロブームを追い風に、空前の「シール」ブームが続いている。かつては子供向け文具の定番だったシールだが、今や「大人が本気で集めるコレクターズアイテム」として存在感を放つ。1980年代から90年代を思わせる配色やモチーフ、ぷ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年01月19日 07:30

    鉄道などの公共交通機関で通勤する人が、乗車の際に使っている定期券。きっぷを毎回買うよりは当然ながらお得になっているのだが、合法的にもっと安く購入する方法があるのをご存じだろうか。それが「分割定期券」だ。これはA駅からC駅の通勤区間の定期券を...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年01月22日 07:30

    今年も確定申告の季節がやってきた。「面倒だけど、去年と同じやり方で済ませればいい」と考える人は少なくないだろう。しかし、令和7年分(2025年分)の確定申告は、従来の感覚では対応しきれないものになっている。昨年からの税制の見直しにより、内容...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/1/13発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク