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Posted on 2025年07月02日 11:45

寝台特急「カシオペア」ラストランなのに「激パ」にならなかった理由

2025年07月02日 11:45

 寝台特急列車「カシオペア」のラストランが6月30日に、無事に終了した。6月28日に上野を出発したカシオペアは翌日、仙台に到着し、30日の午後に仙台から上野に向けて折り返した。

 ラストランともなれば、最後の勇姿を写真に収めようと、多くの撮り鉄が集まるもの。まして機関車が牽引する最後の寝台特急カシオペアとなれば、現場は今年最大のパニックになってもおかしくなかった。

 現に5月31日発の秋田往復カシオペアは、ひとつの現場に300人以上が集まり、撮影場所をめぐって軽いトラブルが起きている。今回は正真正銘のラストラン。さぞ大騒ぎになるかと思われたのだが、予想に反して静かな最後になった。

 東大宮駅と蓮田駅の間にある撮影地、通称「ヒガハス」で待ち受けた鉄道ライターが証言する。
「列車が通過するのは17時頃。15時ぐらいから少しずつ集まり始めて、最終的には200人ぐらいになりました。思っていたより少なかったですね。地元の人が撮影地横の道を通ろうとして、道にはみ出した撮り鉄にクラクションを鳴らすことはあっても、大きなトラブルはありませんでした。まったりムードで楽しく撮れました」

 多くのカメラマンが集まる殺伐としたムードの現場を、撮り鉄の間では「激しくパニック」、略して「激パ(げきぱ)」と呼ぶが、それにはほど遠かったようである。なぜまったりムードだったのか。

 先の鉄道ライターが解説する。
「カシオペア紀行の上りは仙台駅を昼頃に出発し、18時頃に上野駅に到着します。太陽が出ている時間に運行するので、仙台から上野までの幅広い区間で撮影することができました。そのため撮り鉄は、あちこちの撮影地に分散したようです。もし朝に上野に着くのであれば撮れる場所は限られ、ヒガハスにはもっと多くの人か集まったでしょう。決して撮り鉄の数が減ったというわけではありません」

 さらにこんな理由も。
「カシオペアは1999年に運行を開始し、2016年まで17年も走り続けました。2016年からはツアー客向けの団体臨時列車『カシオペア紀行』『カシオペアクルーズ』として再開しましたが、すでに何度も撮影している人は『わざわざ平日に仕事を休んで、あまりいいとは言えない写真を撮る必要はない』と考えた。これまで撮ったもので十分、となったんです」(前出・鉄道ライター)

 カシオペアは運行を終えたが、だからといって、撮り鉄の暴挙が今後なくなるわけではない。引き続き、節度を持った撮影を望みたい。

(海野久泰)

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