スポーツ
Posted on 2025年09月20日 09:00

勢いNo.1「中内田充正厩舎」がダート馬に力を入れ始めた「新馬戦3頭連続ぶっちぎり」と「高額賞金」事情

2025年09月20日 09:00

 今、競馬界で最も勢いのある厩舎は、栗東の中内田充正厩舎だろう。なにしろ海外のセリで購入してきた現2歳世代の外国産馬が3週連続して、初戦から衝撃的な走りを見せているのだ。

 最初は8月31日の新潟6R・新馬戦(ダート・1800メートル)のマテンロウダビンチ。同馬は昨秋の米国キーンランドセールにおいて、100万ドル(約1億5000万円)で落札したアンクルモー産駒の牡馬だが、2着馬に6馬身差をつけて圧勝した。

 2頭目は9月6日の阪神6R・新馬戦(ダート・1400メートル)のマグナヴィクトル。こちらは今春の米国OBSセールで、これまた100万ドルで落札したマクスフィールド産駒の牡馬だが、後続に1秒8差をつける大差勝ちだった。

 そして3頭目は、9月14日の阪神6R・新馬戦(ダート・1800メートル)のウェイニースー。同馬はキーンランドセールで100万ドルで落札したイントゥミスチーフ産駒の牡馬だが、楽な手応えで残り200メートルで先頭に立つと、持ったままで後続に7馬身差をつけてみせた。

 騎乗したのは3頭とも、厩舎の主戦騎手・川田将雅だったが、馬主は同一ではない。
 アメリカ産の馬をセリで買ってきて日本で走らせるのは、珍しいことではないが、ひとつの厩舎から3頭続けて新馬戦の勝ち馬が出たのはおそらく日本の競馬史上、初めてのことだろう。

 ちなみに中内田厩舎には、この3頭以外にもブームバップビートという、キーンランドセールで125万ドル(約1億9000万円)で落札したイントゥミスチーフ産駒の2歳牡馬がおり、9月21日の中山4R・新馬戦(ダート・1800メートル)でデビュー予定だ。馬主はウェイニースーと同じ藤田晋氏で、騎乗するのは横山武史。もしこのレースも勝つようなら、中内田ダート四銃士となるが、さてどうなるか。

 参考までに、中内田厩舎でダート重賞を勝ったのは、グレイトパール(2017年・平安S、2018年・アンタレスS)とサヴィ(2020年・サマーチャンピオン)の2頭だけ。これは芝の重賞勝ち馬19頭、重賞勝利数42から見ると、いかにも少ない。ダート馬を軽んじて扱ってきた、と言われても仕方がないだろう。

 それがここにきて、一気にダート馬に力を入れ始めた。これはやはり、世界の高額賞金レースがダートで行われていることが大きいだろう。そこで活躍したウシュバテソーロは26億円、フォーエバーヤングは23億8000万円を稼いでいるのだから、力を入れたくなるのも当然か。

(兜志郎/競馬ライター)

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/9/16発売
    ■620円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク