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Posted on 2026年07月23日 06:45

ドキュメンタリー公開!伝説のピンク男優・久保新二が語った「日本映画のタブー」と「アンダーグラウンド裏面史」

2026年07月23日 06:45

 ピンク映画、買取ロマンポルノ、本番映画、ストリップ……日本映画の裏街道を駆け抜けた名優・久保新二(1枚目の写真)の50年が語られるドキュメント映画「俺の血はピンクの血 映画俳優久保新二」が、7月24日(金)から30日(木)に1週間限定ロードショーとなる。

 久保は1966年に「血は太陽よりも赤い」で映画デビュー。黎明期からピンク映画に出演し、その本数は800本以上。ピンク映画はアンダーグラウンド……久保のデビュー作を監督した若松孝二が言うように、50年にわたる久保の俳優人生は、これまで語られることのなかった日本映画の裏面と言っても過言ではない。
 指揮を執った田中貴大監督(2枚目の写真)に、製作の内幕を聞いた。

――撮影はコロナ前からということですが、いつからですか。

 2015年の夏にプロデューサーの亀和夫さんから相談され、秋に六本木の久保さんのイベントを撮影したのが最初です。それから久保さんのイベントは定期的に撮影して、それ以外に撮ってほしいと要望があれば撮影に行きました。これでまとめられるかなと思った頃にコロナで実質的に撮影ができなくなり、そのまま2024年に久保さんが亡くなりました。

――元々、久保さんとはお付き合いがあったんですか。

 久保さんが「俺のドキュメンタリーを撮れ」と亀さんに言っていて、私は亀さんが製作した「ザ・ノンフィクション」を何度か手伝っていたので、その縁で一度、イベントを撮影しようとなりました。私はピンク映画は脚本家としては一本しかやっていませんが、助監督の時に撮影が鈴木史郎さん、俳優として渡辺護監督が出ている現場をやったことがあったり、向井寛監督の弟の向江寛城さんと仕事したこともあったので、久保さんは信用してくれたようです。
 決定的なのは、私の師匠が脚本家の石森史郎で、無名時代に久保さんのピンク映画を何本も書いていた。久保さんのことを話したら「会いたい」と言い出したので、会わせました。その場面が映画に使われているんですが、これで逃げられなくなりました。
 ただ撮影してもまとまらないので、亀さんと相談して久保さんの映画史を話してもらおうと何度か長時間のインタビューをして、それを元にして構成していった感じです。

別れた家族のことはほとんど話さなかった

――インタビューの中では異色の方々について語ってますが、その中でも推しは誰ですか。インタビューでもタブーになった方はいますか。

 楳図かずお、日景忠男、若松孝二、向井寛、小森白、渡辺護、西原儀一、大蔵貢、本木荘二郎、武智鉄二、鈴木清順、三浦和義、野上正義、滝田洋二郎、たこ八郎、堺勝郎、螢雪次朗、香取環、白川和子、橘雪子、愛染恭子、林由美香、河島英五、小松方正……。このほか、日本映画のダークゾーンの人々の裏話、衝撃のタブーが解禁されます(笑)。
 久保さんにとって大きな存在だったのは、向井寛監督だと思います。監督と俳優は男と女のような感じでもあると思えるのですが、久保さんにとって初めての男が若松孝二監督、本気で惚れて尊敬した男が向井寛監督、同年代で意気投合したのが山本晋也監督。
 久保さんは山本監督に向井監督のようになってほしかったけど、山本監督はそうなろうとしなかった。それで愛しさも憎しみも…となったのではと個人的には感じていて、向井監督、山本監督と久保さんのメロドラマとして構成したつもりです。
 タブーというか、久保さんは別れた家族のことはほとんど話しませんでした。それは久保さんなりの、家族へのけじめだったかもしれませんし、映画のことだけ残したいという思いかもしれません。

――久保さんがいた、かつてのピンク業界とは何だったんでしょうか。

 難しいですが、商業主義の極みであることは確かです。それを若い製作者、出演者が利用して、好きなことができる場だった。その中の思いは、劇中の代々木忠監督の言葉にあると思います。試写を見た女池充監督が「自分たちが好きなことができるのは、代々木忠監督が戦ってくれたおかげなんだ」と言ってくれました。見てそれぞれが感じてもらえたらと思います。

◆上映:MORC阿佐ヶ谷 7/24(金)〜7/30(木) 20:10~22:05
◆撮影・編集・監督:田中貴大 
◆出演:久保新二、石動三六、久我剛、久須美欽一、山下賢章、石森史郎、山本晋也、代々木忠ほか
◆公式サイト:https://www.morc-asagaya.com/film/orenochiwa/

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