スポーツ

かつての打棒が影を潜めるイチローの“変化”とは?

20150723f

 控え外野手の待遇に甘んじて不調をかこつ、元ヒットメーカー。その人間性ゆえにグラウンド外にもあらぬ「敵」を作り、みずからを追い込むイチロー。日本が誇る打のスターに、色濃い「孤独」が影を落としている。

 6月18日以来、実に35打席ぶりの安打。自己ワーストのスランプから脱した7月8日も、イチロー(41)に笑顔はなかった。その間、代打と途中出場が半数以上。ヤンキース時代同様、マーリンズでも「第4の外野手」の立場は変わらない。

「ようやく安打が出たといっても、(その時点で)打率は2割4分6厘。衰えは目からきています。昨年から95マイル(152キロ)以上の球はほとんど打てず、ミスショットが激増している。以前なら中前安打なのが、ファウルに。甘い球をファウルにしたことによって、その打席はアウトになる。ナ・リーグに移った今季、対戦するのは知らない投手ばかりで、しかも若くて速い球を投げるのが非常に多い。カージナルスなんて、100マイル(160キロ)を投げるのがゴロゴロいます。イチローには逆風ですよ」(現地ジャーナリスト)

 イチローはこれまで報道陣に対し、特定の親しい記者の代表質問だけを受け付けてきた。報道陣の意向を受けて、その記者が囲み取材をイチローに依頼しOKが出ても、ロッカー室で報道陣に背中を向けてグローブを磨きながら「それ、答えなきゃいけない?」などとそっけなく言うのが典型的な対応だったという。メジャー担当記者が言う。

「当然、報道陣の間での評判は最悪。そんな姿を見ているチームメイトともども、イチローには寄りつかなくなっていった。今は打撃の衰えもあり、ますます周囲から人が消えました。それが寂しいせいか、今年はちょっと“いい人”になり、代表質問以外にも積極的にコメントすることが増えた。以前なら言わないことを言うようにもなりました。連続無安打が33打席に伸びた際には審判のストライクゾーンが広かったと言い訳。『あれじゃ、お手上げですね』と、いかにも審判がひどかったと言いたげな弱気発言が出ました。以前なら強気に『関係ありませんよ。広いのは昔からですから』とサラッと言ったのに」

 さらにイチローは「打撃コーチ」として精力的に活動する、今までにない一面も見せている。前出・現地ジャーナリストが明かす。

「ナ・リーグ打率トップ3に名を連ねる、同じ右投げ左打ちの1番打者ゴードン(27)を『自分の若い頃を見ているようだ』とかわいがり、試合前は必ずゴードンと一緒にいる。『イチローの一番弟子』と言われ、毎日つきっきりです。イチローは、愛用するジュラルミン製のバットケースを気前よくプレゼントしたほど」

 イチローは大スランプ同様、みずからが招いた孤独からも脱すべく苦闘しているのだ。

カテゴリー: スポーツ   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    “JRA有馬記念VS年末ドリームジャンボ”一攫千金を叶えるならどっちが現実的?

    Sponsored
    239326

    ◆年末の風物詩である有馬記念師走となれば誰もが一攫千金を夢見る。その対象は大きく分けて2つ、JRAの有馬記念(G1)と年末ドリームジャンボ宝くじだ。馬券は実力次第で的中を手繰り寄せることができる一方、宝くじは完全な運任せ。まったく対極にある…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , , , |

    「テーオーケインズを脅かす人気薄…」三冠騎手を育てた鬼教官のチャンピオンズC穴馬

    Sponsored
    236409

    ◆ワールドカップ以上の注目イベント!中東のカタールで行われているFIFAワールドカップは、日本代表が優勝候補のドイツに劇的な勝利。コスタリカ戦も終え、12月1日に注目のスペイン戦を控えている。決勝トーナメントに向け、森保監督の采配が注目され…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , , , |

    1800万円VS100万円の戦い!JRA阪神ジュベナイルフィリーズに下剋上あり?

    Sponsored
    237214

    ◆男なら誰もが羨む話だが…競馬の面白いお金の話がある。それが種付け料だ。かつて産駒が数億円単位で売れていたディープインパクトの場合、1回の種付け料が4000万円に達したことがある。1度の種付けが家やマンションと同じ価値というのだから、リスク…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
WBC「大谷翔平がいくら活躍してもダメだった」日本テレビのホンネ裏事情
2
大阪「警察官を包丁で刺した男」無罪判決で浮上する「バカ判事騒動」再び
3
巨人が頭を抱える「WBC大活躍組」岡本・大勢・戸郷の「新たな野望」問題
4
はじめしゃちょーも…大人気YouTuberが「核シェルター」続々購入で日本人の危機意識が変わる
5
薬物死!あの「押尾学事件」の被害者両親は賠償請求していなかった