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かつての打棒が影を潜めるイチローの“変化”とは?

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 控え外野手の待遇に甘んじて不調をかこつ、元ヒットメーカー。その人間性ゆえにグラウンド外にもあらぬ「敵」を作り、みずからを追い込むイチロー。日本が誇る打のスターに、色濃い「孤独」が影を落としている。

 6月18日以来、実に35打席ぶりの安打。自己ワーストのスランプから脱した7月8日も、イチロー(41)に笑顔はなかった。その間、代打と途中出場が半数以上。ヤンキース時代同様、マーリンズでも「第4の外野手」の立場は変わらない。

「ようやく安打が出たといっても、(その時点で)打率は2割4分6厘。衰えは目からきています。昨年から95マイル(152キロ)以上の球はほとんど打てず、ミスショットが激増している。以前なら中前安打なのが、ファウルに。甘い球をファウルにしたことによって、その打席はアウトになる。ナ・リーグに移った今季、対戦するのは知らない投手ばかりで、しかも若くて速い球を投げるのが非常に多い。カージナルスなんて、100マイル(160キロ)を投げるのがゴロゴロいます。イチローには逆風ですよ」(現地ジャーナリスト)

 イチローはこれまで報道陣に対し、特定の親しい記者の代表質問だけを受け付けてきた。報道陣の意向を受けて、その記者が囲み取材をイチローに依頼しOKが出ても、ロッカー室で報道陣に背中を向けてグローブを磨きながら「それ、答えなきゃいけない?」などとそっけなく言うのが典型的な対応だったという。メジャー担当記者が言う。

「当然、報道陣の間での評判は最悪。そんな姿を見ているチームメイトともども、イチローには寄りつかなくなっていった。今は打撃の衰えもあり、ますます周囲から人が消えました。それが寂しいせいか、今年はちょっと“いい人”になり、代表質問以外にも積極的にコメントすることが増えた。以前なら言わないことを言うようにもなりました。連続無安打が33打席に伸びた際には審判のストライクゾーンが広かったと言い訳。『あれじゃ、お手上げですね』と、いかにも審判がひどかったと言いたげな弱気発言が出ました。以前なら強気に『関係ありませんよ。広いのは昔からですから』とサラッと言ったのに」

 さらにイチローは「打撃コーチ」として精力的に活動する、今までにない一面も見せている。前出・現地ジャーナリストが明かす。

「ナ・リーグ打率トップ3に名を連ねる、同じ右投げ左打ちの1番打者ゴードン(27)を『自分の若い頃を見ているようだ』とかわいがり、試合前は必ずゴードンと一緒にいる。『イチローの一番弟子』と言われ、毎日つきっきりです。イチローは、愛用するジュラルミン製のバットケースを気前よくプレゼントしたほど」

 イチローは大スランプ同様、みずからが招いた孤独からも脱すべく苦闘しているのだ。

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