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記事全文を読む→競馬界“封印されたハチャメチャ事件”を発掘スクープ(2)ベテラン騎手が八百長レースを仕込んだワケ
そこで内情を知る競馬関係者への取材を進めたところ、なんとばんえい競馬を笑えない「前科」が次から次へと浮かび上がってきたのだ。思わず吹き出してしまうズッコケ話も含め、「闇スキャンダル」の封印を解こう。まずは騎手編から。
主役は、時に大穴をあけ、コアなファンを魅了していたベテラン騎手のX。証言してくれたのは、Xと親しかったベテラン騎手だ。その騎手はこう切り出した。
「Xとは飲み仲間でね。Xが騎手を引退する少し前、X自身が打ち明けてくれんだけど、『かつてローカル重賞で八百長をやったことがある』と言うんだよ」
中央競馬では夏場を中心に、札幌、函館、新潟、小倉などでローカル競馬が開催される。妻子持ちのジョッキーらにとって、ローカル開催は羽を伸ばせる絶好の機会。くだんのX騎手も例外ではなかった。
「Xは無類の酒好きでね。ローカル開催が始まると、時間を作っては競馬場近くの有名な繁華街に繰り出し、飲んだくれていた。そんな中、ある年、行きつけの高級クラブのツケが何百万円にも膨れ上がってしまったというんだよ」(前出・ベテラン騎手)
困ったXはそこで一計を案じた。開催後半の重賞レースで自分が騎乗する馬の単勝馬券を知人に頼んでしこたま買い、その払戻金でたまりにたまったツケを一括清算してしまおうとたくらんだというのだ。ベテラン騎手がさらに証言する。
「Xの騎乗馬は人気上位の逃げ馬だったんだけど、競馬は勝ちたいと思って勝てるものではない。そこでXは、同じレースに騎乗する騎手らに『今回はオレに勝たせてくれ』と頼み込んだ。最年長のXに頭を下げられ、みんなしかたなく承服したというんだよ」
仕込みは万全に思えた。ところが、いざゲートが開くと、あろうことか、Xの乗る逃げ馬が大きく出遅れてしまったのだ。因果を含められていた騎手らが、
「あちゃー、Xさん、出遅れちゃったよ」
「Xさん、どこまで来てる? まだ後ろのほうか」
「おい、大丈夫なのかよ」
全員が手綱を引っ張りながらこんな会話を交わしていると、スタート後に必死に出ムチをくれていたXが、1コーナー付近でようやくハナに立った。
もちろん、ここからは予定どおりの出来レース。その後もXを除く全騎手が手綱を引っ張ったままの展開が続き、セーフティリードを保って直線に入ったXの馬はみごとな逃げ切り勝ちを収めたのである。
「めでたく数百万円の払戻金を手にしたXは、そのカネで飲み屋のツケを清算すると、何事もなかったような顔をして、怖いカミサンの待つ自宅に帰っていったというんだけどね」(前出・ベテラン騎手)
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