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記事全文を読む→名作妖艶シネマ「このセリフが悩ましかった!」(1)「濱田のり子・花と蛇ZERO」
80年代にアイドルグループでデビューし、今では妖艶な女優の代表格。そんな濱田のり子(51)でも、主演で臨んだ「花と蛇ZERO」(14年、東映ビデオ)は、かつてない壮絶な撮影となった。
──原作は団鬼六が発表した中でも金字塔となる作品。そして「静子夫人」というヒロインもまた、谷ナオミに始まって、代々、受け継がれてきた役。
濱田 貞淑な妻だったのが、夫の莫大な借金でショーに出ざるをえなくなる。最初は闇組織の誘いに「やめてください、警察を呼びますよ!」と抵抗するんですけど、借金の前にはどうすることもできない。覚悟を決めて「私、やります」と言うんですが、うーん‥‥覚悟の一言では表せないくらい重いセリフ。
──これから待ち受ける「調教」という名の地獄絵図の前には、軽々しい意味ではなかったと?
濱田 私、30年以上、この仕事をしてますけど、撮影中に4キロも減ったなんて初めてです。食べられなかったし、縛りはきつかったし、精神的にも追い込まれてしまいました。
──もともとスレンダーな体型なのに、そこから4キロはありえない。
濱田 撮影の間はスタジオの近くのホテルで暮らしていたんですが、朝から晩まで緊縛をされて、どう帰ったのか覚えていないくらい。例えば腕は重たいバケツをずっと持ち続けていたような感覚で、手首がガクガクして、箸すら持てない。
──柔肌に縄が食い込むのが「花と蛇」の本来の魅力とはいえ‥‥。
濱田 クライマックスは3人のヒロインが同時に吊るされるんですけど、私は宙吊りに開脚も加わって、手首でしか体を支えていない状態なんですよ。そこにムチで打たれる痛さも重なって、セリフを言うのも必死の状態でした。
──今回は「官能映画における名セリフ」がテーマですが、この極限状態において、それに該当する言葉を探していただくと?
濱田 エディという調教師の青年が出てきます。素性もわからないのに、静子は「どうして‥‥そこにいるの?」と妙に引かれていく。そして体を重ねますが、静子が少女時代にレイプされる映像が流れ、結果、それによって産み落とされたのがエディとわかるんです。
──肉体的なSMと違う悲劇が待っていた。
濱田 シナリオのこととはいえ、大泣きしました。そのショックから抜けるのに、ずいぶん時間がかかった気がします。
──その直後には、不倫をテーマにした「はだかのくすりゆび」(14年、エスピーオー)にも主演。
濱田 娘の婚約者と関係を持ってしまう役でしたね。もともとは娘に対しても厳格な母なので、彼の情熱に押されても、年が離れていることにコンプレックスを感じてしまう。そして、抱かれながらも「私はあなたのお母さんじゃないの」とつぶやいてしまう。
──何とも切ない表現ですね。
濱田 全部で200シーンもあったから、セリフは多かったですね。体が痛くて泣いたのが「花と蛇」なら、切ないセリフに感情移入して泣いたのが「はだかのくすりゆび」だったかもしれません。
──観ているほうは、どちらもゾクゾクします!
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