芸能

天才テリー伊藤対談「毒蝮三太夫」(1)怪獣を見る演技に戸惑っちゃった

20160602d-2

●ゲスト:毒蝮三太夫(どくまむし・さんだゆう) 1936年、東京都出。12歳で舞台「鐘の鳴る丘」で役者デビュー。高校時代は東宝、大映の青春映画に出演。日本大学芸術学部映画学科を卒業後、テレビ「ウルトラマン」にアラシ隊員役で出演し、人気を博す。67年、「笑点」の2代目座布団運びに。68年、故・立川談志の助言で石井伊吉(いしい・いよし)から「毒蝮三太夫」に改名。69年10月からTBSラジオ「ミュージックプレゼント」でパーソナリティを務め、現在に至る。90年、浅草芸能大賞奨励賞受賞。99年、聖徳大学「客員教授」に就任。05年、日本雑学大賞受賞。著書に「元気で長生きするコツさせるコツ──お年寄りと上手に接する方法」(グラフ社)、「毒蝮流! ことばで介護」(講談社+α新書)など。近著に「シルバー川柳特別編 ババァ川柳 女の花道編」(河出書房新社)がある。

 ラジオ番組での歯に衣着せぬ毒舌イジリで、シルバー層に絶大な人気を誇る毒蝮三太夫。「ウルトラマン」、「笑点」などでの活躍も強い印象を残している。対談でも、その抜群の記憶力、衰え知らずのパワフルさを存分に発揮。さしもの天才テリーも、圧倒され気味?

テリー お久しぶりです。僕のこと、覚えてます?

毒蝮 覚えてるよー、ひどい演出しやがってッ(笑)。

テリー 初めてお会いしたのは、僕が初めてディレクターをやった頃ですよね。

毒蝮 箱根で女子大生を熱湯風呂に入れて、新聞ざたになったやつだろ? あれ、俺が司会でテリーがチーフディレクターか何かでさ、女子大生に「我慢しろ、もっと我慢しろ!」って言ってヤケドさせたんだ。

テリー そんなことありましたっけ? 覚えてないなぁ(笑)。あと、日テレのお昼に「スター(秘)訪問!!」って番組をやったじゃないですか。

毒蝮 あ、あれもテリーだっけ? スターをどっかへ連れてって、そこにいる人に「誰のファンなの?」って聞いて、「五木ひろしが大好きです」なんて言ったら、「実は本人が来てます」って驚かすんだよな。

テリー もう40年くらい前だから、ホントにまだ駆け出しですよ。

毒蝮 一般の人を熱湯風呂に入れる番組なんて、やるヤツいなかったよな。局のディレクターじゃないからできたんだろ?

テリー そもそも、番組を作るルールを知らなかったんですよ。

毒蝮 ハハハハハ! これ以上やったら放送コードに引っ掛かるとか?

テリー 上司がいなかったので、演出方法とかスーパー(画面上に出る文字)の出し方とか、全部自分たちでイチから考えてました。

毒蝮 じゃあ俺が「ウルトラマン」に出た時と同じだな。「バルタン星人がそこに出てくるから、驚いた顔をしてください」って言われたって、そもそもバルタン星人なんか見たことねえんだから(笑)。

テリー あ、姿を知らないんですか?

毒蝮 本物の怪獣なんているわけねえし、撮影の時は「こういう怪獣が出てきます」って絵を見せられて、「40メートル先を見てください」って言われるんだけど、そもそもどこが40メートル先かわかんない。

テリー 目線を合わせるの、難しいですよね。

毒蝮 まあ合わないよ。だからみんなバラバラの時もあったね。あと「ネロンガが出てきた時とザラガスが出てきた時は、それぞれ違う表情をしてください」って、どういう顔すりゃいいんだか(笑)。

テリー そうですよね、見たことないんだから(笑)。

毒蝮 そんな演技、劇団にいたって習わないんだから(笑)。だから、監督に言ったことあるよ。「アッと驚く顔を何パターンも撮っといて、いろんなシーンにはめ込んでくれ」って。でも「それはできません、ちゃんと撮ります」って言われちゃった。

テリー スタッフのこだわりがあったんですね。

毒蝮 そうなんだろうね。だからこそ、今でも話題になるような作品になったんだろうな。

テリー そうですよ。なんと「ウルトラマン」は、放送開始から今年で50周年を迎えるんですってね。

毒蝮 そうそう、今もいろんなところでイベントがあって呼ばれてるんだよ。俺がもう怪獣みたいな年になっちゃったけどな(笑)

カテゴリー: 芸能   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

    338173

    昼間に居眠りをしてしまう─。もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<紫外線対策>目の角膜にダメージ 白内障の危険も!?

    337752

    日差しにも初夏の気配を感じるこれからの季節は「紫外線」に注意が必要だ。紫外線は4月から強まり、7月にピークを迎える。野外イベントなど外出する機会も増える時期でもあるので、万全の対策を心がけたい。中年以上の男性は「日焼けした肌こそ男らしさの象…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<四十肩・五十肩>吊り革をつかむ時に肩が上がらない‥‥

    337241

    最近、肩が上がらない─。もしかしたら「四十肩・五十肩」かもしれない。これは肩の関節痛である肩関節周囲炎で、肩を高く上げたり水平に保つことが困難になる。40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と年齢によって呼び名が変わるだけ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
【戦慄秘話】「山一抗争」をめぐる記事で梅宮辰夫が激怒説教「こんなの、殺されちゃうよ!」
2
巨人で埋もれる「3軍落ち」浅野翔吾と阿部監督と合わない秋広優人の先行き
3
神宮球場「価格変動制チケット」が試合中に500円で叩き売り!1万2000円で事前購入した人の心中は…
4
「島田紳助の登場」が確定的に!7月開始「ダウンタウンチャンネル」の中身
5
永野芽郁の二股不倫スキャンダルが「キャスター」に及ぼす「大幅書き換え」の緊急対策