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サンスポ、水戸正晴の万券を生む血統論「ニシノオウカンが混戦を制す!」

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 今週は「新潟2歳S」が行われる。過去5年は1番人気が4連対しているものの、昨年は2着に12番人気が食い込んで3連単は26万円超え。波乱含みの一戦だ。一方、「キーンランドC」は、鞍上モレイラのシュウジに注目!

 今週のメインは、新潟2歳S。2歳馬の重賞は函館2歳Sに続いて今年2度目になるが、函館2歳Sの際にも当欄で触れたように、多くて2、3戦のデビュー間もない若駒の争いは、海のものとも山のものともわからぬ不確定要素が多い。何とも難解な一戦だ。

 勝ち上がった際のレースぶりのよさ。その走破タイムにどうしても重きを置いてしまいがちだが、使われて大きく変わる馬も多く、その判断はきわめて難しい。

 2歳若駒は、おおむね使われるたびに大きく良化していくもの。前走時より稽古の時計を詰めていれば、それは良化の証しになるが、デビュー前から厩舎や周囲の評価が高かった馬にも目を向けるべきだろう。

 それから血統の吟味も大切だ。兄姉や近親に活躍馬がいるような馬からは目を離してはいけない。

 ただ、まだ全体的な評価が定まりきらない段階。関係者でさえ予想だにしない好走を見せる馬もいて、とにかく難解なのが、この時期の2歳戦なのだ。

 実際、馬単が導入された02年以降、半数の7回で馬単万馬券が飛び出している(馬連は5回)。ただ、この間、1番人気馬が7勝(2着2回)しており、馬券的には、いわば“紐”に人気薄が絡む傾向にある。

 それと、この時期の若駒は牡馬、牝馬に力の開きは少ない。ともに同じ54キロの斤量を背負わされることでもわかるとおり、互角に渡り合えるということは頭に入れておくべきだろう。00年以降の過去16回で牡馬が10勝(2着8回)、牝馬が6勝(2着8回)というデータからもわかる。

 では、今年の顔ぶれを見ていこうか。まずは、どうしても大手の牧場生産馬やオーナーに目がいってしまう。アンジュシャルマン、モーヴサファイア(ノーザンファーム)、ヴゼットジョリー(社台ファーム)、クイントゥープル(ビッグレッドファーム)などは間違いなく評価が高く、人気を集めそうだ。アピールバイオ、マイネルバールマン、リンクスゼロも有力候補としてあげていいだろう。

 が、蓋を開ければ昨年のロードクエストのように、圧勝してしまうケースもあるだろう。しかし全体を眺めた印象では、大きく抜けた馬はいそうになく、波乱含みの一戦と思えてならない。今年も簡単には決まらないのではなかろうか。

 前置きが長くなったが、最も期待を寄せてみたいのはニシノオウカンだ。レースセンスのよさと血統を買ってのこと。まずはデビュー戦を振り返ってみよう。

 押し出されるような格好でハナに。そのまま逃げ切ってしまったもので、走破タイムの1分10秒9(芝1200メートル)は、取り立てて言うほどのことではない。が、前半を34秒4で飛ばしていって、2着馬に2馬身差をつけての楽勝だった。「最後まで無理はさせなかった」とは、手綱を取った内田騎手の弁。なるほど、追えばもっと引き離していた印象だった。

 目下売り出し中の新種牡馬リーチザクラウン(ダービー2着)産駒というのも注目されるが、柔軟性があって均斉の取れた好馬体はホレボレするばかり。これだけでもかなりの素質を秘めた馬と判断できるのだ。

 母系は欧州の名牝系で、一族に活躍馬は多い。その母系はスタミナに富んでおり、マイルの距離への対応は問題ない。前走の福島から広い新潟が舞台となるだけに、恐らく人気は低いはず。が、「抑える競馬も可能。瞬発力もある」と古賀調教師はじめ、厩舎関係者の期待は大きい。良馬場なら好走必至と見た。

 逆転候補としてあげたいのは、グリトニルだ。こちらも強烈な末脚が武器。一族に仏国の至宝シカンブル(GI仏ダービー、パリ大賞典勝ち。本邦輸入の種牡馬ムーティエ、ファラモンドなどの父)がいる名血。要注意馬だ。

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