スポーツ

週刊アサヒ芸能「創刊60年の騒然男女」スポーツ界「波乱のウラ舞台」<ボクシング篇/黄金期の「熱狂」>日本中に衝撃を与えた「無名・具志堅用高」の戴冠

20161020y

 我が国ボクシングの近代史は、テレビの歩みにも重なる。NHKの定期放映開始は1953年2月だが、その3カ月後にはボクシングがオンエアされていた。当時のテレビ局がボクシングを好んだのはプロレス同様、手っとり早く番組を作るのにうってつけだったからである。

 週刊アサヒ芸能創刊の56年は、日本人初の世界王者・白井義男が前年に引退し、日本に1人の世界王者もいない時期だったが、すでに民放2局が週に一度の定期番組としてボクシングの実況を流していた。「ダイナミック・グローブ」(日本テレビ系)、「東洋チャンピオンスカウト」(TBS系)だ。

 昭和30年代後半から40年代初めにかけて、テレビボクシングは黄金時代を迎える。そうした時代に、世間を騒がせた試合があった。

 フライ、バンタムの2階級で世界を制したファイティング原田は、日本人好みの積極果敢なインファイトで何度も名勝負を演じ、ファンの目を釘づけにした。ビデオリサーチによると、62年からの歴代高視聴率を上げた番組の上位には、紅白歌合戦や東京五輪に並んで、ボクシングの世界タイトル戦が登場する。いずれも原田の試合で、50%を超えていた。

 原田は65年5月、「黄金のバンタム」と称され、歴代最強と言われた無敗の名王者エデル・ジョフレ(ブラジル)とリング史に残る激闘の末、王座についた。そのちょうど1年後に再戦。原田が判定勝ちしたこの試合の視聴率は63.7%。瞬間最高視聴率ではなく、番組平均の数字である。

 ジョフレの78戦の生涯戦績中、敗北は原田に喫した2つのみ。これだけでも原田が国際的評価が高いのは当然で、96年には日本人ボクサーとして初めて、米国の国際ボクシング殿堂に選ばれている。

 原田の引退から6年後、彗星のように現れ、世界Jr.フライ級王座についたのは、石垣島出身の小さな英雄・具志堅用高。所属する協栄ジムの金平正紀会長が新人時代から「100年に1人の天才」と吹聴。メディアのほとんどは「いつもの金平流のホラ」と受け取ったが、これは本物だった。

 今からちょうど40年前の76年10月10日、強打で恐れられたドミニカの王者ファン・グスマンをスリリングな攻防の末に7回KOし、王座を奪取。この時、具志堅はわずか9戦目。ほぼ無名に近い存在だっただけに世間に与えた衝撃は大きく、以後、防衛を重ねるごとに人気が上がっていく。

 沖縄が72年に本土復帰して間もない頃で、世界の檜舞台で勝ちまくる同胞の姿に、沖縄の人々は大いに溜飲を下げたのである。

 サウスポーの万能型ボクシング、しかも軽量級離れした強打者とあって、具志堅の試合はいつもおもしろかった。視聴率もうなぎ登りで、30%超えは当たり前。初防衛戦で苦戦したパナマの技巧派ハイメ・リオスとの再戦でTKO勝ちしたV5戦(78年5月)は43.2%に達した。

 TBSは放映権料を1試合1億円支払ってもスポンサー営業で3億円を売り上げ、局の具志堅担当者たちは軒並み出世している。個人的なことだが、当時、ボクシング専門誌を立ち上げたものの低迷し、廃刊の危機もチラついていたところで、具志堅が防衛するごとに部数が伸び、安堵したことを今でも忘れられない。

 その後、一時ボクシング番組は衰退したが、90年代前半にボクシング人気を盛り返した「浪速のジョー」辰吉丈一郎の功績は大きい。敗れはしたが、94年12月、薬師寺保栄とのWBC世界バンタム級王座統一戦は、39.4%を叩き出した。

 世間を騒がせたという意味では、09年11月の亀田興毅vs内藤大助のWBA世界フライ級タイトル戦は43.1%と、近年突出した高視聴率を稼いだ。だが、それはボクシングそのものの魅力というよりは、亀田家の言動がジャンルを超えて社会問題化し、注目を集めた結果である。

カテゴリー: スポーツ   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    芸能・政治・カネの「実は?」に迫る!月額550円で“大人の裏社会科見学”

    Sponsored
    194887

    予期せぬパンデミックによって生活や通勤スタイルがガラリと変わった昨今、やれSDGsだ、アフターコロナだ、DXだと、目まぐるしく変化する社会に翻弄されながらも、今を生き抜くのが40~50代の男たち。それまでは仕事が終われば歓楽街へ繰り出し、ス…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , , |

    出会いのカタチもニューノーマルに!「本気で結婚したい」男がやるべきこと

    Sponsored
    168750

    「結婚はしたいけど、もう少し先でいいかな……」「自然な出会いを待っている……」と思いながらも、「実は独りが寂しい……」と感じてはいないだろうか。当然だ。だって男は弱いし、寂しがりだから。先の“言い訳”じみた考えも、寂しさの裏返しのようなもの…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , |

    テストコアNO3が若者から評判なワケは?理由と口コミ調査

    Sponsored
    184479

    男性の性の悩みといえば、中高年世代のイメージが強い。ところが今、若者の半数近くが夜のパフォーマンスに悩みを抱えている。ヘルスケアメディアの調査(※1)によって、10代から30代の44.7%が「下半身」に悩みを抱えているという衝撃の実態が明ら…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
片瀬那奈 事務所退所で引退危機も「1億円」であの業界からオファー?
2
上白石萌音、広瀬すずの美バストがくっきり!2021年の“アクシデント”ショット大賞が決定
3
水卜麻美アナ、先っちょが浮き出てる!?視聴者を騒然とさせたバスト張り出しシーン
4
岡副麻希、視聴者騒然!シートベルトがガッツリ食い込んだ“Cバスト”のド強調
5
加藤綾子 入籍から半年経過も「別居婚継続」の真相