スポーツ
Posted on 2017年05月21日 09:56

やくみつる×貴闘力 大熱戦「五月場所」副音声“裏解説”(3)出口が見えた「モンゴル時代」

2017年05月21日 09:56

──ところで、四横綱時代は過去、ほとんど1年足らずで終わっています。

貴闘力 今のモンゴル人横綱も白鵬を除くと、横綱のテイを成していないよ。

やく 四横綱時代というと、戦前、そろって勝ち進み、15戦全勝、14、13、12勝をあげるというとんでもない場所もありました。

──誰の時代ですか。

やく 双葉山、羽黒山、照國、安藝ノ海の時代です。これができたら、相撲人気はどえらいことになるでしょう。ただ、モンゴル人横綱の3人は全盛期を過ぎてしまっていますからねえ。

──北の富士さんが年3回優勝というノルマを稀勢の里に課しました。

貴闘力 それは無理だろう。あんなケガをして。

やく 日馬富士、鶴竜があんな状態で、照ノ富士の膝のケガも回復が遅れている。稀勢の里もケガがなければできなくはない。

貴闘力 稽古は1日休むと、取り戻すのに3日かかる。それをずっと休んで、稽古を再開したのが横審の稽古総見のあった日。力の差がうんとあればいいが、今場所は難しいでしょ。

やく 強行出場に踏み切った場合、途中休場もありうるね。

貴闘力 稀勢の里がもうひと腰下ろせればいいとか、前さばきがうまければと言われるが、平凡な立ち合いでしょ。オレだったら、思い切り当たれるな。

やく 先場所の日馬富士に敗れた一番、いくら土俵際で粘れるようになったといっても、あの角度で刺されるような立ち合いをされたら、受け切れないですよ。

貴闘力 日馬富士は稽古場でも思い切りいけば強い。

──それにしても、最近の大相撲は終盤、何があるかわかりませんね。

貴闘力 それだから、おもしろい。

やく モンゴル勢が星のやり取りをしているとは言いませんが、突っ走っている人に優勝争いが収斂する傾向がある。それをファンは敏感に感じ取ります。

貴闘力 とにかく稀勢の里は美男力士でも相撲がうまいわけでもないし、ムチャクチャ強いわけでもない。にもかかわらず、みんなが応援してくれるのは正直に生きているからですよ。

やく 体が丈夫とはいえ、稀勢の里時代が長く続くとも思えない。これも過渡期だと思いますね。相撲というのは、70年から80年楽しめる。1ステージ10年として、7~8ステージ。その中には、強い横綱の時代もあろうし、群雄割拠の時代もある。モンゴル人の時代はいささか長かったが、そろそろ見えてきたかなと思いますね。正代、豊山、貴源治という上を目指せる力士も出てきました。

──今後の角界を引っ張る日本人力士にも注目したいですね。本日はありがとうございました。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月22日 20:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月17日 20:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月24日 20:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/6/24発売
    ■620円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク