スポーツ
Posted on 2017年08月22日 09:58

「夏の選手権」で勝利したのに「甲子園球場では勝ったことがない」高校とは?

2017年08月22日 09:58

 実はこのエピソードの肝は“戦後の夏の大会”という点である。というのも、もともと現在の夏の選手権の前身に当たる全国中等学校優勝野球大会は第1回大会が大阪府にある豊中球場で行われた。その翌々年の第3回大会から第9回大会までは兵庫県西宮市にあった鳴尾球場で開催され、今のように甲子園球場で行われるようになったのは第10回大会からなのである。

 ということは、それからずっと甲子園で夏の大会は開催されているはずなのだが、実はそうではなかったのだ。47都道府県全県から代表校が出場できるようになったのは78年の第60回大会からで、それ以前は5年ごとに行われる記念大会を除いて47都道府県すべてから代表校が出場できたわけではなかった。そして今回のこの不思議なエピソードで語られる、ある意味不運なチームとは、58年に出場した清水東(静岡)だ。

 この大会、第40回の記念大会で各都道府県から1校ずつ計47代表が出場できた年だった。そのため、3回戦までは甲子園球場のほかに西宮球場を併用することになっていて、この西宮球場で1回戦を戦ったのが清水東だったのだ。

 初戦の八幡浜(愛媛)戦に3‐0で勝利したものの、舞台を甲子園球場に移して戦った2回戦では、同じ西宮球場で1回戦を勝ち上がった姫路南(兵庫)相手に3‐4で惜しくもサヨナラ負けしてしまった。

 清水東はこの前年の大会にも出場しているが、初戦で法政二(神奈川)の前に3‐0で敗退。以後、同校の夏の甲子園への出場はなく(春の選抜にも2度出場しているが2度とも初戦で敗退)、夏の大会で勝ったことがあるのに、甲子園で校歌を歌ったことがないという珍記録を残すこととなったのである。

(高校野球評論家・上杉純也)

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    エンタメ
    2026年03月09日 06:30

    日本にも「バベルの塔」が実在していたことを知っているだろうか。バベルの塔は「旧約聖書」の「創世記」に登場する、人間が天に届く塔を築こうとして神の怒りに触れ、破壊されてしまった伝説の塔である。「馬鹿と煙は高いところに登る」という言葉があるが、...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    社会
    2026年03月11日 06:45

    スマホの通知に追われる日常から、少し距離を置く。そんな「デジタルデトックス」では、若者が編み物や日記、フィルムカメラといったアナログ趣味にハマるケースが報告されているが、この流れは中年層にもじわじわと波及している。その背景にあるのは、仕事で...

    記事全文を読む→
    芸能
    2026年03月13日 14:30

    音楽ライブチケットの高額転売をめぐり、旧ジャニーズ事務所の人気アイドルが所属するSTARTO ENTERTAINMENTのライブ主催会社が、転売サイト大手「チケット流通センター」の運営会社と、高額転売を繰り返したとされる東京都内の男性1人を...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/3/17発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク