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記事全文を読む→最近目立つ「過呼吸」の“本当に怖いところ”とは?
昨年大みそかの「NHK紅白歌合戦」で、人気アイドルグループ・欅坂46のメンバー3人が倒れ込むアクシデントがあった。原因は過呼吸だったという。
「NHK紅白歌合戦」総合司会の内村光良と「不協和音」を“コラボ”後、鈴本美愉があおむけに倒れ、センターの平手友梨奈も手が痙攣している姿が放送された。他にも志田愛佳が同様の症状を訴えたというのだ。
幸い大事には至らず、会場に待機していた看護師に「軽い過呼吸」と診断され、楽屋で静養して回復したという。折しも、年が明けてすぐに、全国を盛り上げた箱根駅伝でも駒沢大学のエース工藤有生選手がフラフラの走りになり道路を蛇行した。こちらは酸欠状態になったとみられており、欅坂の彼女らとは違ったが、症状は似ていた。
ところで、彼女らの過呼吸、正式には「過呼吸症候群」または「過換気症候群」と言われるものだが、斎藤医院の斎藤浩院長はこう話す。
「過呼吸は、自律神経が乱れると発症しやすくなる。発作的に胸が締め付けられ、呼吸が速くなり、空気が吸い込めない状態に陥り、死の恐怖に襲われる。そして頭痛やめまい、四肢のしびれや痙攣などを引き起こす。しかし、過呼吸・過換気症候群は、身体的な異常で生じるものではないため、身体の異常は何もない。原因は精神的ストレスによる自律神経系の異常です」
自律神経は、私たちの意思とは無関係にはたらく神経で、心身を緊張、興奮させる「交感神経」とリラックスさせる「副交感神経」に分かれる。自律神経は血圧や血液をコントロールする。
「自律神経の乱れの原因は仕事のプレッシャーや過労、人間関係などの精神的なストレスが大きい」(斎藤院長)
欅坂の彼女らは極度の緊張感に襲われていたという。しかしこの過呼吸は見た目の症状ほど重篤ではないというのが救いだ。過呼吸発作のピークは30分程度。しばらく経てば自然と治まるというのだ。
「直接的にこの症状が原因で死に至ることはない。発作を起こしたとしても“しばらくすれば必ず治まるから大丈夫”と思う気持ちが大切。しかし長い場合では1時間近くも発作が続くことがあり、心臓発作を誘発する危険性を持っている」(斎藤院長)
「油断は禁物」の言葉通り、本人が判断するのはやはりなかなか難しいところだが、発作が起きた時は特に周囲が、慌てず、腹式呼吸を静かに繰り返えさせるようにするべきだ。ともあれ、今回は大事に至らず良かったが、彼女たちには適度な休養をとっていただいて、一層の活躍を期待したい。
(谷川渓)
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