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サンスポ水戸正晴の「絶対万券」論「ウラヌスチャームが本領発揮」

 今週のメインはエリザベス女王杯。3歳馬と4歳上の古馬が激突する文字どおりの女王決定戦だ。生きのいいノビシロ十分の3歳馬か、それとも充実ぶりが著しい古馬か。

 3歳はオークス馬ラヴズオンリーユーを筆頭に、秋華賞を勝って意気上がるクロノジェネシス、その秋華賞で4着だったシャドウディーヴァと争覇圏内にある力量馬が挑む。

 対する古馬は、前哨戦の府中牝馬S1~3着馬スカーレットカラー、フロンテアクイーン、ラッキーライラックに、クセ者クロコスミア、サラキア、目下4連勝と勢いに乗るポンデザールと、これまた豪華な顔ぶれだ。

 しかも絶対的な存在は見られず、力量のほどはハイレベルで拮抗しているようにもみられる。馬券的には、なかなか難解な一戦と言えるだろう。

 まずはデータをひもといてみよう。

 02年に馬単が導入されて以降、これまでの17年間、その馬単での万馬券は5回(馬連2回)。比較的順当に収まるGI戦ではあるが、09年の時のように、クィーンスプマンテ(11番人気)、テイエムプリキュア(12番人気)の逃げ、先行馬がそのまま「行った行った」で粘り切り、馬単が25万円、3連単で154万円の俗に言う「ハネ万」になっている。また、ここ3年連続して馬単で万馬券になっており、そう簡単でないことも確かだ。

 年齢的には過去17年で3歳馬が8勝(2着5回)、4歳馬が7勝(2着6回)と、5歳馬の2勝(2着5回)を大きく上回っており、このへんはしっかりと頭に叩き込んでおきたいところだ。

 昇り調子にある3歳馬、充実目覚ましい4歳馬によりチャンスがあるならば、やはり、どちらかを中心に据えるのは馬券の筋だろう。期待はその4歳馬、ウラヌスチャームである。

 春以来4カ月ぶりの実戦になった前々走のクイーンSは4着。前走比プラス10キロと、やや重め残りの体重だったことを思うと、やむをえない結果だった。それでも勝ち馬とはコンマ2秒差。であれば、悲観する内容ではなかったと言える。

 前走の京都大賞典は、挽回すべく調教量を増やして攻めすぎた感があった。体重が思いのほか減っていて、パドック(下見所)ではイレ込みがキツく、落ち着きを欠いていた姿を思えば、本来の状態でなかったことは明らかだ。それでも7着と大きく負けたわけではない。巻き返しを期待していいのでないか。

 とにかく相手なりに堅実に走る馬。この中間は、とにかく順調で、1週前の追い切りは軽快かつリズミカル。休み明けを2度使われて大きく良化していることは確かだろう。

「前走から栗東に入って調整しているが、すっかり環境に慣れて雰囲気が実にいい。今のデキなら楽しみも増すというもの」

 こう斎藤誠調教師は、仕上がり状態のよさを強調する。ならばチャンスはあっていい。

 曾祖母オプティミスティックギャルは、アラバマSなど北米でGI6勝を記録した女傑で、近親、一族に活躍馬が多くいる良血。大きく狙ってみたい。

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