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記事全文を読む→天才テリー伊藤対談「小林克也」(4)アルバムどんどん出しましょうよ!
テリー この前、小林克也&ザ・ナンバーワン・バンドの新しいアルバム「鯛~最後の晩餐~」が25年ぶりに出たじゃないですか。聴かせていただいて、あらためて驚きましたけど、作詞が全て克也さんなんですね。これって、やっぱりラジオでの仕事の影響もあるんですか?
小林 ああ、それはあるでしょうね。僕は作詞の勉強は一度もしたことがないんですけれど、英米の音楽を紹介する時は、必ず自分で詞を読んで、「こういうことを歌ってるんだ」というのを理解して、その世界をいつも聴いている人に届けたいと思っていますから。そういうことをもう何十年も続けてきたことは、作詞の助けになっていると思います。
テリー 久しぶりに作詞してみて、書きたいことは変わりましたか?
小林 時代の影響は受けていると思いますけど、基本的にはあまり変わらないですね。例えば僕らの年になると「死」というものが近づいてきてますけど、それこそ死後の世界とか、どんなに科学が進歩しても、未知の世界や未知の領域というのはずっと残るだろうと思うんですね。そういうものが存在しているということが、実はみんなを動かす力になっているんじゃないかな、と。特に芸術の世界は、それが絶対あると思うんですよ。そういう変わらないものがあるかぎり、歌詞の内容というのは大きく変わらないと思います。恋愛の詞なんて、百人一首の時代とそんなに変わっていないはずですよ。
テリー でもね、今は何十万曲の歌が1カ月1000円ぐらいで聴き放題になって、画面を1回タッチするだけでスマホで簡単に聴ける時代じゃないですか。そうすると昔に比べて、音楽が軽くなったというか、ありがたみがなくなった気もしますけどね。
小林 でも、それだって結局はお金を払っているじゃないですか。僕、これ、いつも言うんですけど、昔は飲み屋に行くとギター抱えて「100円で1曲、いかがですか」って言う人がいましたよね。
テリー ああ、“流し”ですね。
小林 そう。僕、あれが音楽の基本だと思っているんですよ。だから、今の人も「いい曲だ」と思った時に100円払うような気持ちで買っているんだと。その辺りの感覚はあまり変わらないような気がするんですけどね。僕は楽天家なので(笑)、たぶん音楽はなくならないし、僕らのような音楽を紹介する仕事も、ずっとあると思っています。紹介する、というのは解説することじゃなくて、音楽の楽しみ方を教えることですから。
テリー じゃあ、克也さんにもまだまだ続けてもらわないと。
小林 そうですね。今でも毎週9時間のラジオの生放送をやっています(笑)。
テリー うっひゃー、すごいなァ。さらに、ライブもやられているんですよね。
小林 はい、あと3カ所ぐらい残っていますね。
テリー 「これが最後のアルバム」という話もありましたけど、実際はどうなんですか?
小林 最初はそう思っていたんですけど、いざ作り始めたら、もう楽しくて。完全に頭が音楽モードになっちゃったんですよね、困りましたね(苦笑)。
テリー いいですね、じゃんじゃん作っちゃいましょうよ。
小林 そうですよね。今回のアルバムの作業で、音楽に関する理解力が増したと思うので、次はもっといいものが作れると思いますから(笑)。
◆テリーからひと言
見た目は真面目そうなのに、やっぱりどこかアナーキーな人だよね。これからも我々の大先輩として、老人ホームの歌とか「爺たちの湘南」みたいな曲をぜひ書いてください。
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