社会

寿命を縮める「危ない外食」最新版(3)1週間も変色しないカラクリ

 夕方6時──。今日も一日、無事に仕事が終わった。給料日前にしてはまだ財布には少し余裕がある。たまにはサクッと飲んでいくか。

 立ち寄ったのは、駅前にあるチェーン店系の庶民的居酒屋。まずは生ビールで喉を潤し、冷奴と焼鳥を注文。そういえば最近、野菜不足だったな、などと考えながら、海鮮サラダを追加した。運ばれてきたサラダはボウルいっぱいにキャベツが敷き詰められ、その上に海藻が盛り付けられている。みずみずしく、見た目は新鮮そのものだ。小若氏はこのメニューについて、次のような恐ろしい現実を語りだした。

「実は安い居酒屋には、業務用の千切りキャベツのパックをそのまま盛り付けて出す店もあります。いちおう、次亜塩素酸ナトリウム(次亜)を入れた水に10分浸し、それから5分攪拌して、1分脱水するよう国が指導しているんですが、この次亜の使用濃度は『混ぜるな、危険!』と書かれた家庭用漂白剤と同じで、非常に殺菌力が高いものです。だからキャベツから成分が抜けて無菌状態になるため、1週間程度は食べられるし、変色もしないというわけです」

 次亜は殺菌力を発揮すると分解されて塩になるため、残っていなければ危険性はない、とされる。ただ、それはその店が指導方法を100%着実に実行している場合のこと。1分以下のおざなりな脱水などの手抜き処理をしていれば、「強力漂白剤」が残留したキャベツを胃袋に入れることになるのだ。

 そもそも、5分も攪拌すれば、次亜がキャベツに浸透して中のビタミンCが破壊されるのだが、

「結果、ビタミンとミネラル不足によって、うつ症状や糖尿病など病気につながる可能性がある。つまり、多大な健康リスクも潜んでいるんです」(小若氏)

 さて、漂白剤で洗浄された「シャキシャキ」のサラダをほおばるAさん。そこへ「お待たせしました」とやってきたのが、冷奴と焼鳥だ。

 豆腐は、にがりで固めることで大豆本来のうまみを引き出し、栄養たっぷりに仕上げるもの。だから、製造には高い技術力が求められる。ところが、利益だけを優先している豆腐メーカーでは、簡単に固めることのできるグルコノデルタラクトン(GDL)などの代用品を凝固剤として使用。これが驚くべき結果を生む、と河岸氏は言う。

「GDLを使うことで、少ない大豆から通常の何倍もの大量な豆腐が出来上がるのです。ただ、これはなんの味もしない、単なる白いカタマリですね」

 そのため当然、価格は安い。激安居酒屋では、こういった豆腐メーカーから製品を仕入れ、メニューに加えている場合もあるのだ。

 さらに焼鳥も、安さをアピールしている店の多くが、タイなどの工場で鶏肉を串に刺し、その状態で冷凍したものを仕入れているのだとか。河岸氏が続けて嘆く。

「そんな鶏肉からは赤い汁、つまりドリップが出尽くしている。ドリップというのは肉のうまみ成分。形は鶏肉だけれど、味も素っ気もない、とても食べられたものではないということです」

 焼鳥に限らず、焼肉店でも人件費節減のため店内で肉をスライスせず、ドリップが流れ出たあとのスカスカ肉を味付けして出す店も少なくないという。

「つまり、外食でおいしい焼肉や焼鳥を食べたいと思ったら、店内で肉を調理、スライスしている店に行くことが必須条件となります」(河岸氏)

 インチキなものを食べ、有害物質が蓄積したAさんの体には、ヒタヒタと危険が迫ってくるのである。

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