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天才テリー伊藤対談「水野雄仁」(2)スター選手の夜はぜいたくなんだな

テリー 82年夏・83年春を連覇したことで、水野さんは「阿波の金太郎」と呼ばれて、名前が全国区に知れ渡っていくじゃないですか。あの時は、どんな気持ちだったんですか。

水野 いやぁ、不思議な気分でしたね。最初は「水野雄仁」と1行名前が載っているだけでもうれしくて、高校野球の雑誌を何冊も買っていたんです(笑)。それが、1年後にはスポーツ紙の1面を飾るようになりましたから。

テリー 卒業後には巨人からの1位指名ですもんね。

水野 王(貞治)さんが監督になって初めてのドラフトでの1位指名ですから、光栄でしたね。僕らの世代なんかは、まさに王さんが憧れの選手でしたから。

テリー 当時の巨人はどんな雰囲気だったんですか?

水野 僕が入った頃は、とにかくブルペンが豪華でした。江川(卓)さん、定岡(正二)さん、西本(聖)さん、鹿取(義隆)さん、角(盈男)さんでしょう。

テリー 当時は野手もすごかったですよねぇ。

水野 本当に。試合でマウンドに立つと、内野に中畑(清)さん、篠塚(和典)さん、原(辰徳)さんがいて、キャッチャーは山倉(和博)さんですから。何かあると、今までテレビで見ていた人が自分の周りに集まってくるわけですよ、今考えてみてもすごいですよねぇ(笑)。

テリー うわ~、そんなスター選手たちに囲まれて、さぞ緊張したでしょう。

水野 緊張する暇もないというか、「さすがプロは違うな!」と感心するほうが大きかったです。抜かれたと思った球でもダブルプレーを取ってくれたり、やはり皆さん、守備はうまかったですから。

テリー チームでは誰と仲がよかったんですか。

水野 槙原(寛己)、斎藤(雅樹)、桑田(真澄)、香田(勲男)みたいなピッチャー陣は、みんな仲がよかったですね。試合が終わるといつも一緒にメシ食って、飲みに行って。

テリー 試合が終わってからだと、夜10時ぐらいですよね。野球選手って、そんな時間から食事しちゃうんだ。

水野 ええ、試合前は食べても抑えめで、終わってからガッツリのパターンですね。夜の10時から焼き肉を食べに行って、深夜3時ぐらいまで飲んだあと、仕上げにラーメン食って帰る、みたいな感じで。

テリー へぇ、それは今の選手もそうなんですか。

水野 はい。その時間から飲み食いして胃がもたれるようなヤツは、野球選手になってないですね。

テリー タフだなァ。

水野 いえ、朝帰りでもだいたい練習が午後2時半からですし、全然寝られるんですよ。よくサラリーマンの方に「お前ら、何時まで飲んでるんだ」って怒られたんですけど「いやいや、皆さんのほうが朝早いでしょう?」って(笑)。

テリー 先輩たちにも、いっぱいおごってもらったんじゃないですか。

水野 ええ。北海道遠征に行った時なんかは、王さんに北海道でいちばん高い寿司屋に連れて行ってもらって、次の日は原さんに焼き肉をごちそうしてもらって。江川さんには麻布の「キャンティ」に連れて行ってもらいましたしね。本当、先輩方にはいい思いをさせてもらいましたね。

テリー うわー、それはぜいたくだ。中畑さんとかと飲むと楽しそうだなァ。

水野 中畑さんは最初からカラオケって決まっているんですよ。で、「これがラスト」と言ってから、さらに10曲歌うという(笑)。

テリー ハハハ、中畑さんのワンマンステージだ。

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