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記事全文を読む→炎上対談!笑福亭鶴光×三遊亭小遊三「噺家ウラ裏バナシ」(5)相手が顔を伏せるシモネタはあかん
鶴光 すごいなと思うのは、六代目円楽さんのやっとる博多・天神落語まつりのプロデューサーが「あんなに何年も続いてるのに、同じネタを1回も出さないのは小遊三さんだけ」やと言ってたこと。ナンボ、ネタ持ってるんやと思うた。どんな噺が好き?
小遊三 夫婦喧嘩の「厩(うまや)火事」なんか、テンポがよくていいですね。
鶴光 米朝師匠に言われたのが「人情噺でも思いっ切り笑わせて、それからスルッと入れ」ということ。ほんなら泣ける。
小遊三 山口県の落語会で先代の円楽師匠が「文七元結(ぶんしちもっとい)」をやったの。これ、人情の中におかし味を持たせなくてはならない演目。もう前半でバカウケして、途中、締めて、最後、半纏(はんてん)しか着てなくて、下がスッポンポンのおかみさんが出てきちゃうというところでドッカーン。
鶴光 初めから笑わそうとか、泣かそうとかいうのを取り除かなあかんのやね。
小遊三 ドッタンバッタンの小噺を繰り返す「堀の内」も、笑わせてやろうなんてリキんだら、もう上滑りしちゃって、スカくらう。にぎやかだな、オレもひとつ一緒になって騒ごうと思ったら、意外にワーッてくる。
鶴光 誰を演じるのが得意?
小遊三 大勢集まってバカ言っている時の長屋の八っつぁん、熊さんかな。
鶴光 ワシはどっちかちゅうと、女、子供が好きなんです。何か演じやすい。
小遊三 やっぱ、根がスケベだから(笑)。
鶴光 こないだ青森行ったら、アナウンサーが「最後に、笑福亭鶴光師匠の一席です。いつものスケベネタは出るんでしょうか」やて。
小遊三 それは本物だからですよ。私のは付け焼き刃だもん。
鶴光 でも、シモネタちゅうのはある意味、損やで。ワシ、NHKなんか「日本の話芸」以外、ほとんど出とらんから(笑)。
小遊三 小学生の女の子が、シモネタって言葉、知ってるんだからね。鶴光さんが流行らせたんだね。
鶴光 シモネタちゅうのは、相手を真っ赤にして下を向かせるようなのはダメなんですよね。何かオブラートで包む部分が必要。
小遊三 柳昇師匠は80歳まで現役をしてましたけど、私は卓球の80歳代の部で優勝したいな(笑)。
鶴光 ワテらも70歳までやるとは思うてもみなかったですね。同じネタでも、きょうはここ変えたろかとか、いろんな工夫がある。噺家ちゅうのは演出家であり、作者であり、主役であり、脇であり。それがあるから、ものすごう楽しい。
小遊三 自分にない噺を覚えることを忘れちゃったらダメですね。それが噺家の一番の活力ですよ。
笑福亭鶴光(しょうふくていつるこ)1948年1月18日、大阪市出身。67年、上方落語の六代目笑福亭松鶴に入門。74年からニッポン放送「オールナイトニッポン」などのパーソナリティとして絶大な人気を誇る。東京を拠点に上方落語の発展に尽くしている。J:COM Jテレにて隔週土曜「オールナイトニッポン.TV@J:COM」、J:COMチャンネル関西エリアにて毎週土曜「ジモト満載えぇ街でおま!」に出演中。「4月28日、お江戸日本橋亭。独演会『鶴光の会その九』。初めて『一人酒盛』をやります。酒呑みの地を生かした我が松鶴師匠の十八番。やるのに50年かかりました」
三遊亭小遊三(さんゆうていこゆうざ)1947年3月2日生まれ、山梨県大月市出身。66年、山梨県卓球選手権優勝。明大経営学部在学中の68年に三遊亭遊三に仮入門。卒業と同時に三遊亭遊吉として前座、73年に二つ目に昇進し、小遊三を名乗る。83年真打ち昇進。同年から「笑点」レギュラー。80年(芸協五人衆)と01年(小遊三特選三夜)に芸術祭優秀賞受賞。落語芸術協会会長代行兼副会長。らくご卓球クラブヘッドコーチ。著書に「宗匠小遊三の全日本ダジャレ芸術協会」など。「福山雅治さん主演の『集団左遷!!』(TBS系)からお呼びがかかって、ホンのちょっとのシーンに出演。セリフも『まあ、探してはみますけど、そんなひろい物件、あるかな』の一言。4月28日に放送予定です」
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