社会

医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<ジェネリック医薬品>「価格は安いが発ガン性物質検出のケースも!」

「先発医薬品とジェネリック医薬品がありますが、どちらになさいますか」──処方箋を持参した調剤薬局で聞かれて戸惑ったことはないだろうか。

 成分や効果はほとんど同じなら、安いジェネリックでよい、と思う人も多いだろう。中にはジェネリック医薬品の意味がわからず、「安物を出された」と感じて医師に不信感を抱く人もいるかもしれない。

 ジェネリック医薬品は新薬として開発された先発医薬品の特許が切れたあとに作られる「後発医薬品」。商標登録の保護を受けず、一般名称で販売される薬の総称だ。日本での新薬特許期間は最大25年で、それを過ぎると先発医薬品とジェネリック医薬品の両方が作られることになる。

 2017年の閣議で、2020年9月までに後発医薬品の使用割合を80%にすることが決定。病院や薬局では「後発医薬品使用体制加算」として、ジェネリック医薬品を使った率に応じて、診療報酬や調剤報酬の保険点数が加算されるようになった。そのため、医療機関にはジェネリック医薬品を多く使うところも多い。

 ジェネリックのメリットは価格の安さだ。基本的には先発医薬品と有効成分が同じで安全とされているが、原料や添加物、製造過程などで異なる可能性がある。特に原料は輸入に頼っている率が高く、安全性のエビデンスが不十分であると指摘する医師もいる。昨年には、高血圧症治療薬のジェネリック医薬品「バルサルタン」の一部から許容限度量を上回る発ガン性物質が検出されるなど問題点も指摘されている。

 そのため、ジェネリック医薬品をいまだ不安に思う人も多いだろう。長期に使用する場合は、先発医薬品とまったく同じものと見なされる「オーソライズド・ジェネリック(AG)」を選ぶことが望ましい。あとは処方した薬の説明を丁寧にしてくれる、信頼できるかかりつけ医師を探すのもオススメだ。

田幸和歌子(たこう・わかこ):医療ライター、1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経てフリーに。夕刊フジなどで健康・医療関係の取材・執筆を行うほか、エンタメ系記事の執筆も多数。主な著書に「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」(太田出版)など。

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