芸能

天才テリー伊藤対談「俺の言葉が励みになっていたんだね」(2)

テリー そもそも、神奈月さんが芸人になろうと思ったきっかけは?

神奈月 もうお笑いが大好きで! 高校生の時に漫才ブームがあって、そのあと「オレたちひょうきん族」を見て育った世代ですから、どうしても芸人になりたかったんです。

テリー うん、お笑いが時代を牽引していたからね。

神奈月 ビートたけしさんもタモリさんも六大学を中退しているから、それに憧れて大学に行きたかったんですけど、受からなくて。結局、コンピューターの専門学校に通いながら池袋のショーパブでアルバイトを始めたんです。

テリー ああ、弟子入りとかはしなかったんだ。

神奈月 実は高校生の時、当時放送されていた中京テレビの「5時SAT(サタ)マガジン」という番組内で「ローカルスターベストテン」という素人参加コーナーがありまして、1クール(3カ月)ぐらい出演していたんですよ。

テリー ええっ、高校生でレギュラー出演していたんだ。それはすごいな。

神奈月 いえいえ、その時は全然オリジナルの笑いなんかできなくて、プロの方がやってる「トシちゃん(田原俊彦)やマッチ(近藤真彦)のものまね」のものまねをやっていただけなんですよ。でも、やっぱりうれしかったですね。

テリー その経験もあったから、自分の力だけで道を開こうとしたんだね。

神奈月 そうなんです。でも、ショーパブってお客さんが酔っていますし、大人相手ですから、いつの間にか下ネタが増えちゃったんですよ。「下品だから」という理由で、テレビのオーディションにも落ちることが多くて。

テリー なるほど、夜の世界の笑いに染まってしまったのか。

神奈月 そんな時、そのショーパブに来たある芸人さんに「キミはおもしろいんだからちゃんとネタを作ったほうがいい」と言われたのをきっかけに、3分ぐらいのものまねのネタを作ってみたんです。それを渡辺正行さんが主催する「ラ・ママ新人コント大会」のネタ見せに行ったら、当時まだものまね芸人が少なかったのでライブに定期的に出られるようになって、ショーパブのアルバイトもそのタイミングで辞めました。

テリー そうすると、経済的には苦しいよね。

神奈月 厳しかったですが、1年もすると「ものまね四天王」ブームが来て、4人のギャラが高くなったんですよ。なので、四天王の皆さんが行っていた営業に僕ら若手が行けるようになったんです。

テリー あー、それは経済的に大きいね。

神奈月 はい、1回のギャラが3万~5万円で、月に3回も行けば普通に生活できましたから。そんな生活が28歳ぐらいまで続きました。そういえば僕、その頃にすごく心に残っていることがあって。

テリー ん、何なの?

神奈月 当時出たオーディション番組で、お尻で割りばしを割るようなすごく下品なネタをやったら現場が冷めてしまって。そしたら、審査員を務めていたテリーさんだけが「この場ではウケてないけど、テレビの向こうでは、いちばん笑いを取っているよ」と言ってくださったんです。

テリー うん、現場にいる人は、自分が「下品なネタで笑う人」になりたくないんだ。でも、視聴者にはそれは関係なくて「おもしろい」か「おもしろくないか」だけだからね。

神奈月 あのひと言が本当にうれしかったんですよ。「テリーさんみたいに評価してくれる人がいるなら、まだやれる」と勇気づけられました。

カテゴリー: 芸能   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    ゲームのアイテムが現実になった!? 疲労と戦うガチなビジネスマンの救世主「バイオエリクサーV3」とは?

    Sponsored

    「働き方改革」という言葉もだいぶ浸透してきた昨今だが、人手不足は一向に解消されないのが現状だ。若手をはじめ現役世代のビジネスパーソンの疲労は溜まる一方。事実、「日本の疲労状況」に関する全国10万人規模の調査では、2017年に37.4%だった…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

    藤井聡太の年間獲得賞金「1憶8000万円」は安すぎる?チェス世界チャンピオンと比べると…

    日本将棋連盟が2月5日、2023年の年間獲得賞金・対局料上位10棋士を発表。藤井聡太八冠が1億8634万円を獲得し、2年連続で1位となった。2位は渡辺明九段の4562万円、3位は永瀬拓矢九段の3509万円だった。史上最年少で前人未到の八大タ…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
フジテレビ・井上清華アナ「治らない顎関節症」と「致死量ストレス」の不穏な関係
2
新2軍球団「オイシックス新潟」でくすぶる元広島・薮田和樹と元阪神・高山俊の「1軍復帰ロード」
3
あの「号泣県議」野々村竜太郎が「仰天新ビジネス」開始!「30日間5万円コース」の中身
4
【ドラマ「Believe」】受刑者キムタク「スタイリッシュでカッコいい&丸刈りナシ」押し売りだらけの超ウンザリ感
5
上毛電鉄「800形」新型車両が全線営業開始!「700型」とは違う「ガッカリ&歓喜」ポイントがあった